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水際対策緩和で国際線需要急増も 残る「3回接種」の壁

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2022/9/21 2:00
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水際対策の緩和を受け、街でも外国人観光客の姿をちらほら見かけるようになった

水際対策の緩和を受け、街でも外国人観光客の姿をちらほら見かけるようになった

日経ビジネス電子版

「ビジネスパーソンを中心に国際線の予約が急激に増えている」。9月7日、羽田空港で報道陣にこう語ったのは日本航空(JAL)の担当者だ。同日、政府は新型コロナウイルスに対する水際対策を大幅に緩和。従来、1日当たり2万人としていた入国者数の上限を5万人に引き上げた。さらに、日本入国時に必要だった陰性証明書は、条件付きで不要となった。

日本入国時の手続き負担が減り、そして現地滞在中にコロナ感染が判明して帰国が遅れるなどといった懸念も薄まったことで、ビジネス・観光客から「安心して海外に行けるという声を聞いている」と全日本空輸(ANA)の小山田亜希子執行役員は語る。結果、9月7日時点でANAやJALの10月の国際線予約数は緩和発表前の約2倍に増加、日本発の国際線は2~6倍に増えているという。

インバウンド(訪日外国人)需要の回復には、一部の国と地域を対象とした「ビザ免除措置の再開が欠かせない」(航空大手首脳)との声も上がる。そこで政府はさらなる対策の緩和として入国者数の上限撤廃のほか、短期滞在でのビザ取得の免除も検討しているようだ。「鎖国」とも評された日本の厳格な水際対策に終止符が打たれる時は刻一刻と迫っている。

ただ、一連の緩和策が実行に移されたとしても、2010年代のような「インバウンド特需」が日本に再来するかは不透明だ。

「ビザ免除」再開機運も

その理由はやはり、陰性証明書にある。

現在、日本は新型コロナワクチンを3回以上接種し、その証明書を検疫で提示できる人に限り、入国時の陰性証明書の提示を不要としている。逆に言えば、2回しか接種していない人は引き続き、日本に向けた出国時から72時間以内の検査による陰性証明書が入国時に必要となる。

首相官邸によると、日本の総人口に対し、9月11日時点で3回以上ワクチンを接種した人の割合は約65%。3人に2人は帰国時の陰性証明書が不要、ということだ。

ただ、世界的に見れば3回目以降のいわゆる「追加接種」を済ませた人は少数派だ。

英オックスフォード大学などが運営するデータベース「Our World in Data」によると、世界の人口100人当たりの追加接種の回数は9月10日時点で約31回にすぎない。

中国製ワクチンには対象外のものも

コロナ禍前、国別の訪日客数ランキングで上位を占めた国ごとに見ると、米国(39.5回、9月6日時点)やフィリピン(15.57回、8月26日時点)など追加接種が進んでいない国も多い。しかもこのデータは、4回目以降の接種も回数に含まれている。

19年に訪日客数で全体の3割を占め圧倒的な首位だった中国。だが、中国で使われているシノバック製やシノファーム製のワクチンについて、日本政府は接種証明書を検疫時に有効と認めていない。中国製ワクチンを採用している国や地域は、中国以外にも少なくない。日本政府が求める基準を満たし、陰性証明書なしで入国できる人は、世界的に見ればかなり少数派と言えよう。


日本人による訪問が多い国の水際対策に目を移すと、米国は市民や永住者、移民ビザ所持者以外の全ての人が入国する際に2回以上の接種証明書の提示を求めるが、陰性証明書は必要ない。韓国は入国後にPCR検査を受ける必要こそあるものの、9月3日から接種歴の有無にかかわらず入国前の検査による陰性証明書は不要となった。多くの国は接種証明書の提示を求めないか、求めても2回接種でよい、という運用にしている。

国民に追加接種を勧める立場上、3回接種を陰性証明書の代わりに求める政府の考えも理解できる。一方で政府は円安を背景としたインバウンド増加による経済効果も期待して、一連の水際対策の緩和を進めているようだ。海外客に3回接種を求め続ければ、なお「日本パッシング」が続くという未来も考えられる。感染対策と経済活動の両立という日本の課題は、今もなお残る。

(日経ビジネス 高尾泰朗)

[日経ビジネス電子版 2022年9月15日の記事を再構成]

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