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【総合電機】工場向け機器や空調などが稼ぎ頭。品質不正が発覚。

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中古エアコン、販売台数9割増も 酷暑と物価高で人気

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2022/7/20 2:00
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中古エアコン市場が盛り上がり、リユース大手などの販売台数が大幅に増えた。猛暑だけではない複合要因によって、ネット上の個人間売買も増えるなどモノの動きが目まぐるしい。中古品の存在感の高まりは、メーカーの事業戦略に影響を与えるかもしれない。

「在庫が切れてしまい、商品は店頭に出ている限りしかない」

7月初旬、東京・練馬にある総合リユースショップ「トレジャーファクトリー」練馬店。副店長の小俣幸亮氏はエアコンの棚を指し、例年とは異なる夏になったと話した。

国内で約70店を運営するトレジャー・ファクトリーでは、全店舗の6月の中古エアコン販売台数が前年同月比9割増となった。7月に入ってから少し落ち着いたものの販売は堅調だ。

トレジャーファクトリー練馬店で、中古エアコンの売れ行きが激しいことを説明する副店長の小俣幸亮氏

トレジャーファクトリー練馬店で、中古エアコンの売れ行きが激しいことを説明する副店長の小俣幸亮氏

もちろん中古が売れる要因の一つはいち早く訪れた猛暑で、新品が品薄になり需要が中古に流れたことが挙げられる。東京都心では7月3日まで9日間連続で猛暑日となり、これは統計開始以来の記録となった。同社は店頭や出張での買い取り価格を引き上げて台数を確保してきたが、「エアコンのなかった部屋に新たに取り付ける人が増えた」ことで需要も底上げされた。 

顧客層を広げるなどの目的から同社は戦略的に価格を抑え、6~8畳向け製品の価格は前年並みの2万~3万円台が中心だ。8万~10万円が中心の新品より大幅に安い。

1割以上値上がりした店も

「6月の中古エアコンの販売価格は前年同月比15%ほど上がっている」。こう語るのは「家電専門リサイクルショップHappy西葛西店」(東京・江戸川)の担当者だ。仕入れ値が上がっているためだが、それでも6月の販売台数は同4倍になった。

エアコンの動きが激しい異例の夏となったことは、ネット上の個人間売買が盛り上がったことにも見て取れる。

フリーマーケットアプリ大手のメルカリでは、6月のエアコン取引件数が同4割増えた。地域情報サイト運営のジモティーでは、4~6月の出品数が1~3月から9割増加。前年の場合、この数字は7割だった。 

新品が不足したのは猛暑だけが理由ではない

新品が不足したのは猛暑だけが理由ではない

新品が不足したのは猛暑だけが理由ではない。「店頭で扱える旧型モデルの在庫が少ない状態で、夏を迎えた」と都内の家電量販店の販売員は明かす。

2020年から続いた新型コロナウイルス禍によって、リモートワークなどによる在宅の時間が増えてエアコンを買い替える人が続出。今年はもともと店頭でやや品薄の状態だった。「21年は最新モデルがかなり売れた。その結果、今年まで残った旧型と22年モデルを加えても十分需要に応えられるとは言えないスタートとなった」

コロナ禍によってグローバルな製造、流通のサプライチェーン(供給網)が滞ったという要因もある。中国・上海が22年3月下旬から5月末まで都市封鎖され、現地の工場も港も通常通り稼働できなかったという。ある家電量販大手では「上海の都市封鎖後に納品の遅れが発生し、一部の商品が仕入れにくくなった」。日本冷凍空調工業会によると、5月の家庭用エアコンの出荷台数は前年同月比2割減った。

物価高で強まる中古需要

ウクライナ危機や円安で進んだ物価高も中古の販売を押し上げた。トレジャー・ファクトリーでは物価高と半導体不足による新品の品薄を想定して売り場を例年より早く広げた。これによって5月の段階から販売台数が同3割増えている。

物価高が続けば、冬場以降も中古品のニーズが強まる。コロナ感染で再びサプライチェーンが断絶されれば、新品が品薄になりかねない。 

メーカーの戦略に影響も

ダイキン工業の空調営業本部副本部長の石井克典氏は今後の新モデルの路線について、「価格がやや高くても納得してもらえる高付加価値の商品を出していく」と話す。パナソニックや三菱電機など他社との違いを出すためだけでなく、中古品と違いを出す上でも重みを持つ戦略といえそうだ。

ダイキンは22年モデルで、抗ウイルス作用のある集じんフィルターや、除湿度合いを細かく制御する機能を搭載した。

秋ごろから、23年モデルの出荷価格が決まっていく。中古品を意識して、機能は向上させたが価格は抑えるという選択肢が出てきてもおかしくない。メーカーは中古市場とその背後で絡み合う事態の変化に目を凝らす。

(日経ビジネス 中西舞子)

[日経ビジネス電子版 2022年7月14日の記事を再構成]

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