【乳酸菌飲料大手】販売員網に強み。医薬を推進
ヤクルトが新設するフィリピン第2工場(イメージ)
ヤクルト本社は14日、フィリピン南部のミンダナオ島に同国で2カ所目となる新工場を建設すると発表した。新工場では乳飲料「ヤクルト」などを最大で1日あたり320万本生産でき、同国での生産能力は約7割増える。同国では所得の増加とともに健康志向が高まり、ヤクルトの需要も拡大している。生産体制を整えて成長市場で攻勢をかける。
新工場の敷地面積は約4万1000平方メートル、延べ床面積は約2万5000平方メートルで15日に建設を始める。2023年1月に生産を開始し、当初は1日あたり160万本の「ヤクルト」と「ヤクルトライト」を製造する。生産能力は最大で1日あたり320万本で、同国北部ルソン島にある第1工場を加えた生産能力は1日あたり790万本となり7割近く増える。
ヤクルトは同国に1978年に進出し、販売数量は2020年に1日あたり303万本で中国、インドネシア、メキシコに次いで4番目に多い。これまでは同国北部のルソン島にあるカランバ工場が生産を一手に担っていたが、新工場の建設でミンダナオ島以南での販売拡大につなげたい考えだ。