【重電大手】発電設備や上下水道システムなどインフラ中心。保守や運用などサービスに注力。
東芝は独自のリチウムイオン電池で新製品を発売した
東芝は12日、高い安全性などを特長とする独自のリチウムイオン電池で、新製品を発売したと発表した。容量の大きいタイプの従来製品と同じ容量を保ったまま、充電速度を速められるようにした。急速充電を必要とする車向けなどを想定して売り込む。
東芝は負極にチタン酸リチウムを使うことで、高い安全性や長寿命、急速充電性を実現したリチウムイオン電池を製品化している。新たに従来の大容量製品と同じ20アンペア時という容量を保ちながら、入力性能を約1.7倍、出力性能を1.6倍に高めた製品を発売した。充電時間を短縮できる利点などがある。
電気自動車(EV)での採用を見越した場合、大容量化は航続距離を伸ばすことにつながるものの、入出力性能が損なわれて充電の時間などが長くなってしまう。東芝は電極や電解液など内部の構造を改良することで両立させた。
航続距離につながる容量と、速い充電速度がともに求められる乗用車やバス、トラックなどでの採用を目指す。従来製品よりも寿命も長くなっているといい、鉄道や産業機器向けにも拡販を進める。