【トヨタ系】水平対向エンジンと四輪駆動技術が特徴。米市場が主力。
日産自動車「サクラ」など新型EVの発売で国内EV販売が伸びた
自動車販売の業界団体が6日まとめた2022年上期(1~6月)の電気自動車(EV)の国内販売台数(軽自動車含む)は前年同期の2.1倍の1万7771台だった。日産自動車などの新型投入が全体を押し上げ、記録のある16年以降で上期として初めてEVが乗用車の新車販売全体の1%に達した。中国や欧州ではEV販売比率が1割を超え、日本はなお普及が遅い。
日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が集計した。乗用車が対象で、トラックやバスは含まない。EV販売台数はこれまでで最も多かった18年上期(1万5006台)を上回り過去最高だった。22年春から経済産業省がEV向け補助金を最大85万円に引き上げるなど、国や自治体の購入補助の増額も消費者の関心を高めた。
上期は国内大手のEV投入が相次いだことで、販売が伸びた。新型車の販売実績は日産「アリア」が2644台、軽EV「サクラ」が1853台、三菱自動車の軽EV「eKクロスEV」が426台だった。トヨタ自動車の「bZ4X」は83台、SUBARU(スバル)の「ソルテラ」は92台だった。
車名別の販売最多は日産「リーフ」の6345台で、日産は上期の国内EV販売の6割を占めた。米テスラなどの輸入車EVの販売は5204台だった。
6月単月でみると登録車(排気量660cc超)と軽自動車ともにEV販売比率が2%に達した。受注が多い軽EVなどをメーカーが供給できれば、通年でもEV販売が伸びそうだ。
自販連などが同日発表した上期の車名別新車販売台数(軽自動車含む)では、ホンダの軽自動車「N-BOX」が2年ぶり5回目の首位に立った。デザイン性の高さや室内空間の広さが受け、全面改良から5年近く経つが人気が根強い。半導体など部品不足の影響で、上位10車種のうち7車種が前年同期を下回っており、販売は依然として低水準だ。
N-BOXの上期の販売台数は前年同期比6%減の10万3948台だった。トップを獲得したものの、前年を下回った。2位はトヨタの小型車「ヤリス」で、31.5%減の8万1580台だった。21年上期はヤリスが首位だったが、今年はN-BOXと逆転した。3位はトヨタの「カローラ」で、31.8%増の7万988台だった。
全体を見ると、上位10車種の販売台数の合計は60万2557台と前年同期に比べ16.5%減少した。中国の上海ロックダウンなどの影響で取引先からの部品調達が滞り、生産制約から上位車種でも販売が伸び悩んだ。
6月単月の販売首位も2カ月ぶりにN-BOXとなり、前年同月比13.3%減の1万5149台だった。