【重電大手】発電設備や上下水道システムなどインフラ中心。保守や運用などサービスに注力。
東芝の綱川社長
東芝は5日、綱川智社長兼最高経営責任者(CEO)による年頭あいさつを公表した。東芝は2021年11月、グループ全体を3つに分割し、中核事業を2つの新会社として分離・独立させる計画を発表している。綱川社長はあいさつで計画について触れ、「私はこの経営変革がグループの企業価値向上に向けた最善策であると確信している」などと改めて強調した。
綱川社長はあいさつで「今般の再編により新会社はスピード感をもってそれぞれのビジネス特性に応じた事業を展開することが可能になる」と分割計画の狙いを説明した。その上で、「22年はビジネス特性が大きく異なる2つの事業グループが新しいリーディングカンパニーとして進化するための準備が本格化する年になる」とした。
東芝が21年11月に公表した計画では、グループ全体を、発電機器やインフラの「インフラサービス」、半導体などの「デバイス」、保有株式管理などの会社の計3つに分割する。2つの事業会社は新規上場させる計画で、23年10月~24年3月の実現を目指すとしている。まずは22年3月までに株主の意向を確認する臨時株主総会を開くという。
綱川社長はこの他、「(温暖化ガス排出量を実質ゼロにする)カーボンニュートラル社会の実現、レジリエント(強靱、きょうじん)なインフラの実現、社会・情報インフラの進化に向けたグループの使命を果たす」などとした。