【製造業首位】海外展開加速。環境技術も優位。資金量9兆円規模。
ニフコはこのほど、トヨタ自動車と共同で急ブレーキ時にスリップを防ぐアンチロック・ブレーキ・システム(ABS)関連部品の量産を始めた。ABSの駆動装置を車体に固定する部品で、素材を金属から樹脂に切り替えて6割軽くした。車体の軽量化で燃費向上につながる点を訴求し、自動車メーカーに売り込む。
ABSの駆動装置は2キログラムを超えることが多く、重量に耐えられるよう固定部品は金属を使うことが一般的だ。ニフコは同社が持つ工業用ファスナーなど樹脂製品の設計や開発の技術をいかして樹脂製に切り替えた。同社によると、樹脂製のABS駆動装置用の固定部品は珍しいという。
従来は複数の金属部品を組み合わせて固定部品を作っていたが、複雑な形に加工できる樹脂を使い部品点数を4割減らした。組み立て作業時間の削減につながるという。
固定部品はトヨタの電気自動車(EV)「bZ4X」とSUBARUのEV「SOLTERRA」で採用された。ブレーキ周りでも樹脂を使えることを示し、顧客への提案を進めたいという。