【航空大手】高内線、アジア近距離路線に強み。国際線を拡大。
格安航空会社(LCC)ピーチ・アビエーション(大阪府田尻町)は3日、ANAあきんど(東京・中央)の大橋一成副社長(58)が4月1日付で最高経営責任者(CEO)に就く人事を発表した。森健明CEO(60)はANA総合研究所(東京・港)副社長に就く。CEOの交代は3年ぶり。新型コロナウイルス禍で低迷していた航空需要が回復する中、国際線の拡大などを通じた再成長を目指す。
ピーチの新CEOに就く大橋一成氏
大橋氏はANAホールディングス(HD)出身。2011~15年にはピーチの非常勤監査役を務め、12年の運航開始に携わった。その後はスカイマークの執行役員やANAHDのグループ経営戦略室副室長などを経て、21年4月にANAグループの地域創生会社であるANAあきんどの副社長に就いた。
森氏は新型コロナ下の20年4月にピーチCEOに就任。国際的な人の往来が滞る中で国内線の新路線を次々と開設したほか、「行き先のわからない旅」を提供するカプセル型自販機「旅くじ」を販売するなどして国内線の需要喚起に取り組んだ。政府の入国制限の緩和が進んだ後は22年12月に関西―バンコク線に就航するなど、国際線の再拡大に向けた布石も打った。