【海運大手3社の一角】自動車運搬船のほか、資源を輸送するばら積み船に強い。
調達資金はエアバス「A350」の購入に充てる
日本航空(JAL)は1日、低炭素化への取り組みの達成度に応じて金利が下がる「トランジション・リンク・ローン」で約265億円を調達したと発表した。三菱UFJ銀行やみずほ銀行など7行から同日に融資を受けた。同ローンの借り入れは国内の航空会社で初めて。燃費性能の高い欧州エアバスの新型機「A350-900」2機の購入資金に充てる。
借入期間は非公表で、国際協力銀行(JBIC)が債務保証をする。JALが直接排出する「スコープ1」の温暖化ガス排出量を、2025年度時点で19年度実績値の909万トン未満に抑え、30年度には19年度比10%減の818万トン未満とする目標を定めた。達成すれば金利が下がる。
JALの木藤祐一郎財務部長は「世界の航空業界でもおそらく前例のない資金調達手法だと思っている」と話す。国内では川崎汽船や商船三井がトランジション・リンク・ローンによる資金調達を実施している。