【塩ビ樹脂世界一】半導体ウエハー、セルロースもシェア高い。
日本株に過熱感が出てきている。東証プライム市場の騰落レシオ(25日移動平均)は30日に128%台と約5カ月半ぶりの水準まで上昇し、2営業日連続で「買われすぎ」の目安である120%を上回った。欧米の中銀会合や企業決算シーズンを控えるなか、目先の株価調整を警戒する声が出てきている。
騰落レシオは値上がり銘柄数を値下がり銘柄数で割って算出する。一般的に120%を超えれば「買われすぎ」、70%を下回れば「売られすぎ」と判断される。プライム市場の25日移動平均の騰落レシオは30日時点で128.9%と、2022年8月以来の高水準となった。日経平均株価は22年末比で1300円強(約5%)上昇するなど過熱感も漂っており、「テクニカル面では、目先は2万7000円程度までは下落しやすい」(証券ジャパンの野坂晃一調査情報部副部長)との声がある。
日経平均が高値圏にあるなか、米連邦公開市場委員会(FOMC)や主要企業の決算発表を控え市場参加者の様子見ムードも強いようだ。日経平均の前日比の変化幅は4日続けてプラスマイナス100円を下回った。東海東京調査センターの沢田遼太郎シニアアナリストは「好決算の出た銘柄を素直に後追いする動きが目立つ」と指摘する。30日は信越化学工業など直近で好調な業績を発表した銘柄の上昇が目立った。
海外景気や相場全体の動きに左右されやすい大型株を敬遠する動きがあるなか、物色が目立つのは小型株だ。東証株価指数(TOPIX)採用銘柄のうち時価総額が相対的に小さい銘柄で構成される規模別指数「小型」は30日に0.3%高と、「大型」(0.1%安)に比べて強さが目立った。相対的に時価総額が小さくPBR(株価純資産倍率)の低い「TOPIX Small バリュー指数」は21年9月以来の高値となった。
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