【ベンチャーキャピタル大手】企業再生も。証券事業も収益の柱。
ウクライナ情勢の緊迫化を受けて証券会社の業績が低迷している。28日出そろった主要各社の2022年3月期決算で、1~3月期の最終損益は17社中14社が減益、または赤字に転落した。国内外の株式相場の下落を受けて個人投資家が株の売り買いを手控えるようになり、売買手数料収入の依存度が高い中堅・中小証券や顧客層の広い大手証券の落ち込みが目立った。
アイザワ証券グループ、水戸証券、東洋証券の1~3月期は最終赤字だった。東洋証券では「ウクライナ情勢に中国のロックダウン(都市封鎖)が重なり、日本や米国、中国の株式の売買が減った」(桑原理哲社長)。岡三証券グループの新芝宏之社長は「1~2月の営業はかなり厳しかったが、足元では売買は回復してきている」と話す。
ネット証券3社の1~3月期は松井証券を除いて最終減益だった。マネックスグループは暗号資産(仮想通貨)交換業を手掛ける子会社などの米国上場に向けた準備費用や広告宣伝費が膨らんだ。SBI証券は親会社のSBIホールディングスに合わせて5月27日に決算を発表する。