【牛丼チェーン大手】海外展開も積極的。「京樽」など多角化。
17日の東京株式市場で王将フードサービスの株価が2.3%(140円)高の6200円をつけ、2カ月ぶりの高値になった。16日に発表した2022年3月期の連結純利益は88億円と前の期に比べ2.1倍になった。年間配当も120円と前の期の実績から20円増配とした。23年3月期には売上高がコロナ前の水準を回復する見通しで、好感した買いが集まった。
22年3月期は店舗の営業時間短縮による協力金収入が利益を押し上げた。23年3月期は協力金収入がなくなり、純利益が38%減の54億円になる見通し。売上高は前期比6%増の900億円と、20年3月期の855億円を上回る計画だ。「テークアウト比率の高まりは好材料。値上げもし、原材料高でも営業利益の増益が確保できる点は評価している」(国内証券アナリスト)との声があった。
営業利益は8%増の75億円と、コロナ前と同水準まで回復する。auカブコム証券の河合達憲チーフストラテジストは「株価の水準もコロナ前の7000円台に戻っていくのでは」とみる。予想PER(株価収益率)は21.2倍と外食のくら寿司(42.2倍)や吉野家ホールディングス(44.3倍)に比べると割安な水準で推移している。