【建機レンタル大手】北海道を地盤に、関東や関西でも積極展開。
5日の東京株式市場で建設機械レンタルのカナモト株が一時、前週末比61円(3%)安い2038円まで下落し、1カ月ぶりの安値をつけた。2日に2022年10月期の連結純利益が従来予想から一転して減益になるとの予想を示し、これを嫌気した売りが出た。
終値は54円(3%)安の2045円。同社は2日、22年10月期の連結純利益の予想を前期比3%減の86億円(従来予想は9%増の97億円)に下方修正した。新型コロナウイルス禍の影響が長引き、全国的に建設投資の需要はなお鈍い。建機レンタルの需要も本格回復には至っていないもようだ。
市場では「同業他社の業績をみても建設需要の厳しさが示唆されている。カナモトも事業環境が苦しいと改めて意識された」(国内証券)という。
ただ株価は近く底を打つとの見方も出ている。同社は1月に九州地区の事業強化に向け、連結子会社同士の合併を実施した。いちよし経済研究所の溝口陽子アナリストは「首都圏や九州地区の建設需要はかなり改善しているため、九州地区を強化していた同社にはプラスに働く」と評価する。
PBR(株価純資産倍率)は0.58倍と解散価値の1倍を下回る。バリュー株(割安株)の一つとして物色対象になるとの声もあった。
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