メニューを閉じる
2023年5月30日(火)
8301 : 銀行
東証

日本の中央銀行。上場しているが、株式の取引量は少ない

現在値(9:24):
24,400
前日比:
--(--%)

長期金利とは 1年超える借金の金利、景気・物価を反映
キソから!投資アカデミー 債券・金利⑫

2023/3/25 16:41
保存
共有
印刷
その他

長期金利は国や企業、家計が1年を超える借金をしたりする際の金利のことです。代表的な指標として、国が償還までの期間10年の借金をするときに発行する「10年物国債」の利回りが使われています。

長期金利の水準は理論的にはその国の①実質経済成長率②物価上昇率③政府債務への警戒に対する上乗せ分――の3要素で決まるとされ、「経済の体温計」とたとえられています。景気が良くなり物価が上昇する局面では、金利も上昇する関係にあります。

ただ日本の長期金利は長年、「体温計」としての機能を果たしていないとの見方が広がっています。日銀が2013年にはじめた量的・質的金融緩和で、国債を大量に買い入れて長期金利を意図的に低く(債券価格は高く)抑えたためです。

16年には短期金利をマイナス0.1%、10年物国債の利回りをゼロ%程度に誘導する長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)も始めました。伝統的な金融政策では短期金利のみを操作するため、長期の金利に誘導目標を設けるのは異例です。

日銀が10年物国債の利回りを操作している理由は、民間が設定する幅広い金利に影響を及ぼすためです。銀行などは住宅ローンの固定金利について、10年物国債の利回りなどを参考に決めています。金利が低ければ、ローンの借り手は住宅を買いやすくなり、国内での消費の増加につながります。

企業が返済期間の長いローンや社債で資金調達する際の金利の参考にもなります。低金利で資金を集めることができれば、設備投資が増えて経済が活性化する可能性があります。

このように長期金利を低くすることによる家計・企業への効果は大きいものの、基本的に国債利回りは市場での投資家の売買によって決まるため、短期金利と異なり金融政策による誘導には難しさがあります。

22年以降は日本でも物価が上がりつつあります。10年物国債を保有している人は、物価上昇によって満期に受け取る金額が実質的に目減りしてしまいます。そのため投資家は国債を売っており、長期金利に上昇圧力がかかっています。

日銀は22年末に10年物国債の利回りの具体的な許容上限を「0.25%程度」から「0.5%程度」に引き上げました。今後の金融政策の動き次第で、長期金利はさらに上昇する可能性があります。

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ日経会社情報デジタルトップ

ニュース(最新)  ※ニュースには当該企業と関連のない記事が含まれている場合があります。

6600件中 1 - 25件

  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6...
  • 次へ
【ご注意】
・株価および株価指標データはQUICK提供です。
・各項目の定義についてはこちらからご覧ください。

便利ツール

銘柄フォルダ

保有している株式、投資信託、現預金を5フォルダに分けて登録しておくことで、効率よく資産管理ができます。

スマートチャートプラス

個別銘柄のニュースや適時開示を株価チャートと併せて閲覧できます。ボリンジャーバンドなどテクニカル指標も充実。

日経平均採用銘柄一覧

日経平均株価、JPX日経インデックス400などの指数に採用されている銘柄の株価を業種ごとに一覧で確認できます。

スケジュール

上場企業の決算発表日程や株主総会の日程を事前に確認することができます。

株主優待検索

企業名や証券コード以外にも優待の種類やキーワードで検索できます。よく見られている優待情報も確認できます。

銘柄比較ツール

気になる銘柄を並べて株価の推移や株価指標(予想PER、PBR、予想配当利回りなど)を一覧で比較できます。

  • QUICK Money World