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21年度の実質成長率3.2%、22年度は3.5% NEEDS予測
コロナ感染拡大や半導体不足が影響

経済
2021/11/29 11:55
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日本経済新聞社の総合経済データバンク「NEEDS」の日本経済モデルに、内閣府が11月15日に公表した2021年7~9月期の国内総生産(GDP)速報値を織り込んだ予測によると、21年度の実質成長率は3.2%、22年度は3.5%の見通しとなった。

21年7~9月期は個人消費や輸出が落ち込み、2四半期ぶりのマイナス成長となった。新型コロナウイルスの新規感染者数が8月に過去最多となったことや、半導体不足や部品調達難による自動車減産の影響が大きかった。10~12月期以降は緊急事態宣言が解除されたことで、これまで抑制されていた旅行や外食などのサービス関連消費の反動増が見込まれる。輸出の落ち込みの原因となっていた部品供給の遅れも徐々に解消に向かう。

■21年7~9月、2四半期ぶりマイナス成長

21年7~9月期の実質GDPは、前期比0.8%減(年率換算で3.0%減)となった。

民間最終消費支出(個人消費)は同1.1%減だった。サービス消費はほぼ横ばいだったものの、自動車や家電などの耐久財が大きく落ち込んだ。設備投資や住宅投資も減少した。政府最終消費支出は新型コロナ関連などで2四半期連続の増加だったが、公的固定資本形成(公共投資)は3四半期連続の減少となった。

輸出は前期比2.1%減と5四半期ぶりのマイナスだった。ただ、輸入も同2.7%減少したため、純輸出(輸出-輸入)は成長率を0.1ポイント押し上げた。

■輸出の回復は来年以降に

日銀が算出した10月の実質輸出(季節調整値)は、7~9月平均と比べると5.8%減少した。品目別では「自動車関連」が同19.4%減と大幅な落ち込みだった。サプライチェーン(供給網)の混乱は長引いており、自動車メーカーでは11月も国内工場の一時停止が続いている。10~12月期のGDPベースの実質輸出は前期比1.5%減と、2四半期連続のマイナスを予測している。ただ、一部のメーカーでは国内生産が12月に正常化するとの見通しも出てきている。

一方、海外経済は回復ペースが鈍化しているものの、先々は底堅いとみる。中国では石炭価格の上昇に伴う電力不足が9月の工業生産を下押ししたが、電力問題は徐々に解消していくと見込む。米国では商務省が発表した10月の小売売上高(季節調整値)が3カ月連続で前月を上回るなど、個人消費が好調だ。

日本のGDPベースの実質輸出は22年1~3月期に前期比プラスに回復し、その後も増加が続く。21年度の実質輸出は前年度比11.1%増、22年度は同3.9%増と予測している。

■個人消費は10~12月に反動増が顕在化

内閣府公表の10月の景気ウオッチャー調査では、家計動向関連の現状判断指数(DI、季節調整値)が、前月比15.4ポイント上昇と大幅に改善した。9月30日に緊急事態宣言が全面的に終了したことで、消費者マインドは回復している。

自動車の業界団体が公表した10月の国内新車販売台数(乗用車、軽自動車含む)は、NEEDS算出の季節調整値で前月比10.5%増となった。9月に同27.9%減と大幅に落ち込んだ反動としては弱いものの、今後は生産の持ち直しとともに、自動車販売も回復する見通し。

サービス消費の反動増と自動車の底入れにより、10~12月期の個人消費は前期比2.5%増になると予測する。「Go To トラベル」事業は22年2月からの再開を想定しており、1~3月期の個人消費には追い風となる。ただ、22年度後半以降にはその反動減が表れ、消費は弱い動きとなる見通し。21年度の個人消費は前年度比3.1%増、22年度同3.8%増と予測する。

■設備投資は22年度に伸びが高まる

設備投資も10~12月期以降は回復が見込まれる。内閣府公表の機械受注統計では、設備投資の先行指標とされる「船舶・電力を除く民需(季節調整値)」は10~12月期の見通しが前期比3.1%増となった。製造業では同1.8%減と3四半期ぶりに減少する見通しだが、非製造業(船舶・電力除く)は同8.2%増と大幅な増加を見込んでいる。

GDPベースの設備投資は21年度の前年度比3.4%増から、22年度は同7.7%増へと伸びが高まる予測だ。

なお、今回のNEEDS予測は、日本経済研究センターが21年11月に公表した短期予測をベースにしている。

(日本経済研究センター 山崎理絵子、デジタル事業 情報サービスユニット 渡部肇)

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