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21年度の実質成長率3.4%、22年度は3.7% NEEDS予測
消費持ち直し、21年度後半は景気回復へ

経済
2021/10/22 11:33
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日本経済新聞社の総合経済データバンク「NEEDS」の日本経済モデルに、2021年10月21日までに公表された各種経済指標の情報を織り込んだ予測によると、21年度の実質成長率は3.4%、22年度は3.7%の見通しになった。

21年7~9月期の実質国内総生産(GDP)は前期比0.2%減と、わずかに落ち込んだとみられる。緊急事態宣言の影響で民間最終消費支出(個人消費)が減少したほか、自動車の生産が部品不足などで滞り、輸出を押し下げた。10~12月期は緊急事態宣言の解除で人々の外出が増加し、外食や旅行などのサービス消費が回復する。ただ、自動車減産の影響はまだ残り、輸出は小幅の減少が続きそうだ。輸出は22年に入ると回復する見込み。

■海外経済は足元で伸び鈍化も、先行きは底堅く

足元の海外経済は景気回復ペースが鈍化している。中国国家統計局公表の7~9月期の実質成長率は前年同期比4.9%だった。新型コロナウイルスの感染拡大による規制強化や電力不足による停電の影響もあり、4~6月期の同7.9%から減速した。

米国では7~9月期の個人消費が振るわなかった。米商務省公表の小売売上高は7~9月期に前期比0.7%減だった。ただ、失業率が7月以降、3カ月連続で低下するなど、雇用情勢は改善が続いている。10~12月期以降は個人消費が回復し、プラス成長を持続すると予測している。

海外経済の成長鈍化に自動車の生産低下が重なり、日本の輸出は足元で弱含んでいる。財務省公表の貿易統計を基に日銀が算出した9月の実質輸出(季節調整値)は、前月比6.5%減となった。7~9月期のGDPベースの輸出は前期比2.8%減となる見込みだ。自動車の部品供給網の混乱が長引いていることなどから、10~12月期の輸出も小幅な前期比マイナスとなる。

海外経済が先行き底堅く推移することや、自動車関連の挽回生産が表れるため、22年1~3月期に輸出は盛り返し、その後も増加基調が続きそうだ。21年度のGDPベースの輸出は前年度比10.8%増、22年度は同5.3%増となる見込みだ。

■個人消費は10~12月以降拡大へ

7~9月期の個人消費は低調だった。日銀が公表した8月の実質消費活動指数(旅行収支調整済み、季節調整値)は、前月比2.1%減少した。9月は自動車の供給不足により、新車販売も大きく落ち込んだ。自動車の業界団体が公表した9月の国内新車販売台数(乗用車、軽自動車含む)は、NEEDS算出の季節調整値で前月比27.7%減となった。落ち込み幅は消費税率が10%に引き上げられた19年10月以来の大きさだった。

ただ、新型コロナの感染がピークアウトするのに伴い、消費者マインドは改善へ向かっている。内閣府公表の9月の消費動向調査では、消費者心理を表す消費者態度指数(2人以上の世帯、季節調整値)は、前月比1.1ポイント上昇した。水準は新型コロナの感染拡大が深刻化する前の20年2月以来の高さとなった。

緊急事態宣言が解除された10~12月期以降は、ペントアップ(先送り)需要が表れ、個人消費は拡大する見通し。自動車の供給網の混乱が収まれば、新車販売の増加も消費を下支えする要因になる。個人消費は21年度、22年度ともに前年度比2.7%増になると予測している。

■設備投資計画は高水準を維持

設備投資は足元で弱含んでいる。経済産業省公表の8月の国内向け資本財出荷(除く輸送機械、季節調整値)は前月比3.6%減と2カ月連続で落ち込んだ。7~9月期のGDPベースの設備投資は、前期比0.3%減と小幅なマイナスに転じたとみている。

ただ、設備投資の落ち込みは一時的で、先行きは回復に向かう見通し。日銀公表の9月の全国企業短期経済観測調査(短観)によると、21年度の設備投資計画(全規模全産業、ソフトウエア・研究開発を含み土地を除く)は前回6月調査と同じ前年度比9.3%増となり、高水準を維持した。GDPベースの設備投資は21年度に前年度比4.6%増、22年度は同4.4%増と予測している。

なお、今回のNEEDS予測は、日本経済研究センターが21年9月に公表した改訂短期予測をベースにしている。

(日本経済研究センター 山崎理絵子、デジタル事業 情報サービスユニット 渡部肇)

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