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21年度の実質成長率は3.9%、22年度は3.6%成長 NEEDS予測
自動車減産で輸出足踏みも、緩やかに景気回復

経済
2021/9/21 11:16
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日本経済新聞社の総合経済データバンク「NEEDS」の日本経済モデルに、内閣府が9月8日に公表した2021年4~6月期の国内総生産(GDP)の2次速報値を織り込んだ予測によると、21年度の実質成長率は3.9%、22年度は3.6%の見通しとなった。

21年4~6月期の実質GDPは前期比0.5%増(年率換算で1.9%増)だった。民間最終消費支出(個人消費)や設備投資などが1次速報から上振れし、実質GDP成長率は0.2ポイント上方修正された。

7~9月期は新型コロナウイルスの感染拡大により外出を控える動きが広がったため、個人消費が微増にとどまるほか、輸出が自動車減産の影響で前期比マイナスとなる。一方、4~6月期に好調だった設備投資や住宅投資、政府消費が引き続き景気を押し上げる。7~9月期の実質GDPは前期比0.9%増と、2四半期連続のプラス成長となる見込みだ。

■自動車減産で21年後半の輸出にブレーキ

海外経済は今後も堅調に推移する見込みだ。米労働省が公表した8月の雇用統計(季節調整値、速報値)では、失業率が5.2%と前月から0.2ポイント改善した。7~9月期の米国は個人消費を中心に高い成長率が見込まれる。中国は7月から新型コロナの感染拡大がみられたが、当局の厳格な規制で新規感染者数は8月上旬をピークに減少しており、今後は規制解除により消費を中心に回復が見込まれる。

ただ、世界的な半導体不足に加え、東南アジアでの新型コロナ感染拡大で日本企業の供給網が混乱している影響もあり、7~9月期の輸出にはブレーキがかかる。財務省公表の貿易統計から日銀が算出した実質輸出(季節調整値)をみると、8月は前月比3.7%減と3カ月ぶりに減少した。トヨタはベトナムやマレーシアからの部品調達が滞る影響で、9月は世界生産を当初計画からほぼ半減し、10月も計画比4割減らすと発表した。

自動車生産の落ち込みから、7~9月期のGDPベースの輸出は前期比0.1%減となり、10~12月期も減少を見込む。それでも21年度は前年度比13.1%増、22年度は同6.0%増となる見込みだ。

■7~9月期の個人消費は微増

日銀が公表した実質消費活動指数(季節調整値、旅行収支調整済み)は、7月に前月比0.5%上昇した。ただ、8月以降の感染拡大が個人消費に影を落としている。内閣府が公表した8月の景気ウオッチャー調査では、家計動向関連の現状判断DI(季節調整値)が前月から15.9ポイント低下の31.3となった。さらに、自動車の供給不足から消費への悪影響もある。

一方、雇用・所得環境の改善は続いており、個人消費の下支えとなる。厚生労働省が公表した7月の有効求人倍率は、1.15倍と前月から0.02ポイント改善している。また、同省が9月7日に発表した7月の毎月勤労統計調査(速報)では、現金給与総額(調査産業計、5人以上、共通事業所ベース)は前年同月比1.2%増と、5カ月連続で増加している。7~9月期の個人消費は前期比0.2%増と小幅なプラスになるとみている。

10~12月以降は緊急事態宣言の解除もあり、消費の伸びは徐々に加速していく。「Go To トラベル」事業は22年4月から1年間再開されると想定しており、22年度前半は旅行や外食などサービス関連を中心にペントアップ(先送り)需要が現れる。21年度の個人消費は前年度比2.9%増、22年度は同2.5%増と予測する。

■設備投資は力強い回復続く

財務省が発表した法人企業統計によると、21年4~6月期の経常利益(金融、保険を除く全産業)は前年同期比93.9%増で、金額も過去2番目に高い水準に回復した。

好調な経常利益が下支えとなり、設備投資は今後も堅調に伸びていく。9月13日に財務省と内閣府が公表した7~9月期の法人企業景気予測調査では、21年度の設備投資計画(全規模全産業、ソフトウエアを含む、土地を除く)は前年度比6.6%増だった。

21年7~9月期の設備投資は前期比1.3%増と予測している。10~12月期以降も前期比プラスで推移し、21年度は前年度比5.0%増、22年度は同4.0%増を見込む。

なお、今回のNEEDS予測は、日本経済研究センターが21年9月に公表した改訂短期予測をベースにしている。

(日本経済研究センター 田中顕、デジタル事業 情報サービスユニット 渡部肇)

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