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保有特許に注目 「輸送用機器」関連の技術成長株
工藤特許探偵事務所

日経マネー
株式投資
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2021/10/25 5:00
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写真はイメージ=PIXTA

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技術の経済的価値から有望銘柄を探す「工藤特許探偵事務所」。その価値を示すYK値(下囲み参照)の過去2年間の成長率が高い銘柄を業種ごとに紹介する。今回取り上げる業種は「輸送用機器」だ。

輸送用機器に分類されるのは主に自動車に関わる業種で、完成車よりも部品メーカーが多いことが特徴だ。数は少ないが船舶や鉄道車両などを手掛ける企業もこの業種に属する。EVシフト(車両電動化)やAV(自動運転車)に関する技術が注目されている一方、中小型銘柄では内装・外装部品や特殊車両などのニッチな技術も重要度を増しており、これらに関する特許でYK値が伸びている。もともと市場規模が巨大なことに加え、今後はEVへの買い替え需要も見込まれる有望分野だ。以下、YK値成長率上位の4銘柄を紹介する。

第1位新明和工業。ごみ収集車やダンプカーなどの特殊な車両、駐車設備、環境関連設備、水陸両用飛行艇などを手掛ける。近年はドローンも開発する。特許に絡む技術力を伸ばしているのは機械式(エレベーターなどで自動で入出庫を行う方式)駐車設備の分野だ。同社の設備は機械式駐車設備で大きな課題となっている安全確保に関して特に強みがある。また、AVと連携した入出庫技術も開発。今後その強みを生かしてシェアを拡大することが期待できる。

第2位ジャパンエンジンコーポレーションは大型船舶用エンジンが主力。製造・販売に加え、メンテナンスやライセンス事業も手掛ける。このほか、シールドマシン関連事業も展開する。技術力を伸ばしているのは主力である船舶用エンジン分野。従来よりも省エネ性を高め、環境負荷を軽減する技術を伸ばしている。船舶の需要は貿易量におおむね比例するとされており、コロナ禍の収束後は世界経済の成長に合わせ、船舶用エンジンの需要も順調に伸びていくと考えられる。同社も順調に業績を伸ばしていくだろう。

第3位ファルテック。自動車用外装部品が主力。海外市場展開にも積極的で、海外の売上高比率を徐々に伸ばしている。傘下の企業が手掛ける車両整備用機器に関する技術が伸びている。自動車整備業の市場規模は約5.6兆円(2019年度)と大きく、この分野での技術的強みは同社の成長につながると考える。

第4位東海理化は自動車部品の大手。強みとする車載スイッチとシートベルトに関する技術の価値を高めている。これらはいずれもEVにも必須の製品であり、EVシフト(車両電動化)の流れの中でも、同社の業績は堅実に推移するはずだ。

今回取り上げた企業は、輸送用機器業界の中でも特に専門的な分野で地位を築いている企業であり、今後も独自の技術を生かした活躍を期待したい。今回紹介した4銘柄以外では、自転車部品大手で釣り具なども手掛けるシマノ、自動車用シートとエアフィルターで高いシェアを誇るトヨタ紡織、特殊車両に強みがある極東開発工業などが技術優良銘柄として挙げられる。

この連載では、企業が保有する特許(=技術力)に着目して有望銘柄を発掘する。「企業が保有する特許の経済価値(技術力)の総和と時価総額(株価)には相関がある」という仮説に基づき、成長株を探していく。

YK値とは? 技術力(特許価値)で成長株を探す方法


YK値は工藤一郎国際特許事務所が開発した指標で、出願された特許に対する閲覧請求や無効審判など、ライバル企業が特許の内容を調べたり、無効にするために弁理士に支払った費用から算出する。弁理士コストは50万~100万円程度、訴訟を含めた場合は数百万円程度であり、YK値はこの金額を基準として算出する。なお、実際の手続きには弁理士コスト以外も必要で、全体では弁理士コストの10倍、数千万円程度になることもある。ただし、全体のコストと弁理士コストはおおむね比例するため、弁理士コストから技術の価値は推定できる。YK値は特許価値評価ウェブサービス「PATWARE」で参照可能。

YK値が上昇すると時価総額(株価)の増加も期待できる。図は日東電工の過去30年間の株価とYK値の推移だが、両者には一定の相関が見て取れる。このコラムでは成長株を探すため、過去2年間のYK値上昇率に着目。業種ごとに増加率上位銘柄を成長株として紹介する。特許価値の変化が株価に反映されやすい中小型株が対象だ。なおYK値は株価には着目していない。株価が既に割高になっている場合もあるので、PERやPBRなども合わせて参考にしてほしい。
工藤一郎(くどう・いちろう)

弁理士。工藤一郎国際特許事務所所長。大阪大学工学部卒。NECで磁気ヘッド開発に従事した後、知的財産部などで特許実務に携わる。2000年4月に工藤一郎国際特許事務所設立。特許の経済的価値の数値化や、特許価値の比較を容易にする技術業種分類などを開発。

[日経マネー2021年12月号の記事を再構成]

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著者 : 日経マネー
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