メニューを閉じる
2022年1月18日(火)
6988 : 半導体・電子部品
東証1部
日経平均採用 JPX日経400採用

【テープ基幹の総合材料メーカー】液晶・半導体、医療用など多角展開。

現在値(15:00):
9,030
前日比:
+80(+0.89%)

保有特許に注目 技術を伸ばす「卸売業」の成長株
工藤特許探偵事務所

日経マネー
株式投資
増やす
2021/11/17 11:00
保存
共有
印刷
その他

写真はイメージ=PIXTA

写真はイメージ=PIXTA

技術の経済的価値から有望銘柄を探す「工藤特許探偵事務所」。その価値を示すYK値(下囲み参照)の過去2年間の成長率が高い銘柄を、業種ごとに紹介している。今回取り上げる業種は「卸売業」だ。

一見、特許とは縁遠い業種にも思えるが、流通システムは重要な技術分野の一つ。関連特許も多い。特にIoT(モノのインターネット)やビッグデータを活用した在庫管理システム、物流システムなどの領域では各社が技術開発にしのぎを削っている。また近年は自社製品を作るための製造部門を擁する商社も多い。医療や食品を扱う商社の一部では技術開発も活発で、高度な製造技術を持っていることは珍しくない。以下、YK値成長率上位の4銘柄を紹介する。

第1位メディパルホールディングス。医薬品卸の最大手だ。近年は製薬企業の新薬開発に投資してリターンを得つつ、新薬を優先して販売する事業なども展開する。強みとなっている配送管理システムに関する特許でYK値を伸ばしている。同社のシステムは配送効率が高いだけでなく、配送中の薬品の温度管理やトレーサビリティーにも優れる。今後の市場拡大が期待されるバイオ医薬品や再生医療関連製品には高度な温度管理が必須。この配送システムを活用し、同社は堅実に業績を伸ばしていくだろう。

第2位因幡電機産業は配線器具や産業機器を取り扱う商社。中期経営計画の重点施策として自社製品の開発・拡充や首都圏市場シェア拡大などを挙げている。近年は自社製品である振れ止め金具に関する技術を伸ばしている。これは吊り下げ式の空調などに用いる金具で、簡単な施工で地震対策ができるというもの。大規模地震や首都圏での直下地震への警戒が高まる中、耐震施工の需要は今後拡大すると考えられる。本製品の将来も有望だろう。

第3位スズケン。医薬品卸大手の一角で薬品製造も手掛ける。保険薬局事業や介護事業も展開する。韓国や中国などアジアでの事業にも注力する。製造では様々な形の錠剤を造る製剤技術に特徴がある。医薬製剤に関する特許と、医薬品の在庫管理システムに関する特許でYK値が上昇している。メーカー機能と商社機能の両面で技術力を高めており、今後の活躍が期待できる。

第4位日本ライフラインは医療機器などを手掛ける商社。心臓ペースメーカーなど循環器系を得意としており、カテーテルや人工血管などは自社製品も手掛ける。近年は自社製品の温度センサー付きカテーテルに関する技術力を伸ばしている。これはカテーテルの先端にレーザーなどを付けて手術する際に、患者を傷付けないように温度を監視するもの。安全性の問われる医療分野での需要は多いと考える。

今回は卸売業ながら自社で製品を作り、その技術を磨いている会社が目立った。販売・流通網と企画・開発力は車の両輪だ。その点でも技術力を伸ばしている卸売会社は注目できよう。今回紹介した4銘柄以外では、医薬品外観検査システムに強みを持つ第一実業、傘下の食品関連事業で高い技術力を持つ三菱商事、医薬品卸大手で医薬製造も手掛けるアルフレッサ ホールディングスなども技術優良銘柄として挙げられる。

この連載では、企業が保有する特許(=技術力)に着目して有望銘柄を発掘する。「企業が保有する特許の経済価値(技術力)の総和と時価総額(株価)には相関がある」という仮説に基づき、成長株を探していく。
【関連記事】
保有特許に注目 「輸送用機器」関連の技術成長株
保有特許に注目 「電気機器」関連の技術成長株

YK値とは? 技術力(特許価値)で成長株を探す方法


YK値は工藤一郎国際特許事務所が開発した指標で、出願された特許に対する閲覧請求や無効審判など、ライバル企業が特許の内容を調べたり、無効にするために弁理士に支払った費用から算出する。弁理士コストは50万~100万円程度、訴訟を含めた場合は数百万円程度であり、YK値はこの金額を基準として算出する。なお、実際の手続きには弁理士コスト以外も必要で、全体では弁理士コストの10倍、数千万円程度になることもある。ただし、全体のコストと弁理士コストはおおむね比例するため、弁理士コストから技術の価値は推定できる。YK値は特許価値評価ウェブサービス「PATWARE」で参照可能。

YK値が上昇すると時価総額(株価)の増加も期待できる。図は日東電工の過去30年間の株価とYK値の推移だが、両者には一定の相関が見て取れる。このコラムでは成長株を探すため、過去2年間のYK値上昇率に着目。業種ごとに増加率上位銘柄を成長株として紹介する。特許価値の変化が株価に反映されやすい中小型株が対象だ。なおYK値は株価には着目していない。株価が既に割高になっている場合もあるので、PERやPBRなども合わせて参考にしてほしい。
工藤一郎(くどう・いちろう)

弁理士。工藤一郎国際特許事務所所長。大阪大学工学部卒。NECで磁気ヘッド開発に従事した後、知的財産部などで特許実務に携わる。2000年4月に工藤一郎国際特許事務所設立。特許の経済的価値の数値化や、特許価値の比較を容易にする技術業種分類などを開発。

日経マネー 2021年12月号 ここから上がる日本株&米国株
著者 : 日経マネー
出版 : 日経BP (2021/10/21)
価格 : 750円(税込み)
この書籍を購入する(ヘルプ): Amazon.co.jp 楽天ブックス
保存
共有
印刷
その他

電子版トップ日経会社情報デジタルトップ

ニュース(最新)  ※ニュースには当該企業と関連のない記事が含まれている場合があります。

170件中 1 - 25件

  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6...
  • 次へ
【ご注意】
・株価および株価指標データはQUICK提供です。
・各項目の定義についてはこちらからご覧ください。

便利ツール

銘柄フォルダ

保有している株式、投資信託、現預金を5フォルダに分けて登録しておくことで、効率よく資産管理ができます。

スマートチャートプラス

個別銘柄のニュースや適時開示を株価チャートと併せて閲覧できます。ボリンジャーバンドなどテクニカル指標も充実。

日経平均採用銘柄一覧

日経平均株価、JPX日経インデックス400などの指数に採用されている銘柄の株価を業種ごとに一覧で確認できます。

スケジュール

上場企業の決算発表日程や株主総会の日程を事前に確認することができます。

株主優待検索

企業名や証券コード以外にも優待の種類やキーワードで検索できます。よく見られている優待情報も確認できます。

銘柄比較ツール

気になる銘柄を並べて株価の推移や株価指標(予想PER、PBR、予想配当利回りなど)を一覧で比較できます。

  • QUICK Money World