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米中、五輪巡りせめぎ合い 外交ボイコットで先鋭化

北米
中国・台湾
2021/12/7 21:00 (2021/12/8 4:55更新)
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米国は北京冬季五輪の「外交ボイコット」についての判断は各国に委ねるとの立場をとる(11月30日、北京)=ロイター

米国は北京冬季五輪の「外交ボイコット」についての判断は各国に委ねるとの立場をとる(11月30日、北京)=ロイター

【ワシントン=坂口幸裕、北京=羽田野主】バイデン米政権は6日、2022年2月の北京冬季五輪に選手団以外の外交使節団を派遣しない「外交ボイコット」を決めた。新疆ウイグル自治区などでの中国の人権弾圧に抗議する姿勢を明確にする。これに対し中国政府は7日、対抗措置をとることを表明。米中対立が先鋭化するなか、米国に同調する国がどこまで広がるかが焦点になる。

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ホワイトハウスのサキ大統領報道官は6日の記者会見で「中国がウイグルで大量虐殺や人道上の罪を犯し、その他の人権侵害を続けていることを考慮した」と説明した。

バイデン政権は効果的なタイミングでの発表を探っていたとみられる。9~10日に米政府が110カ国・地域を招いてオンライン形式で開く「民主主義サミット」は柱のひとつに「人権の尊重の推進」を掲げる。日欧など同盟国や台湾など価値観を共有する参加国・地域の結束を促し、権威主義と位置づける中国やロシアに対抗する狙いがにじむ。

中国は米国の決定に素早く反応した。中国外務省の趙立堅副報道局長は7日の記者会見で対抗措置をとると表明した。具体策は明らかにしていないが、米中の対立がさらに先鋭化すれば「民主主義陣営」と米国がいう「権威主義陣営」の色分けで世界を二分しかねない危うさがある。

ただ、どこまでボイコットが広がるかは見通せない。米国は選手団を通常通り派遣するほか、「我々の決定を各国に伝えたが(判断は)各国に委ねる」(サキ氏)との立場をとり、「踏み絵」を迫るのは避けた。

ロイター通信は7日、米国が表明した北京冬季五輪の外交ボイコットにイタリアは参加しないと報じた。イタリアは26年にミラノなどで冬季五輪を開催する予定で、自国開催の五輪への影響を避ける狙いとみられる。

7日に北京五輪へ閣僚を派遣しない方針を明らかにしたニュージーランド(NZ)も「主に新型コロナウイルスによるもの」(ロバートソン副首相)として人権問題とは関連づけず、米国と距離を置いた。各国とも国内世論や米中とのバランスに苦慮している。

中国も巻き返しに動いている。習近平(シー・ジンピン)指導部は「一部の国の高官の出欠で(五輪の成否が)決まるのではない」(中国外務省)として、米国以外に外交ボイコットが広がらないように、関係国の支持取り付けを急いでいる。

中国外務省によると、習国家主席は3日、ラオスのトンルン国家主席とオンライン協議して「北京冬季五輪の成功裏の開催を断固支持する」との言質をとりつけたと発表した。中国はスイス、ハンガリー、韓国、カンボジアなどにも外交ルートを通じて積極参加を呼びかけている。

スポンサー企業も難しい判断を迫られる。国際オリンピック委員会(IOC)によると、五輪の最高ランクのスポンサーである「パートナー」14社のうち、米国企業はインテル、エアビーアンドビー、コカ・コーラ、ビザ、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)の5社。日本企業ではトヨタ自動車パナソニックブリヂストンが含まれる。

米国では消費者から広告や事業内容が差別的だと判断され、不買運動など企業批判につながるケースが多い。新疆ウイグル自治区などを巡る中国の人権弾圧については米市民団体なども批判を強めており、スポンサー企業に対してもボイコットを求める動きが強まる可能性がある。

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