【世界的TVゲームメーカー】ソフト開発力に強み。高収益体質。
2月24日に開いたブランド戦略発表会では中国国営の新華社と中国文化の発信を進めると発表した(広東省広州市)
【広州=川上尚志】中国雑貨店大手の名創優品が28日発表した2022年7〜12月期決算は、純利益が前の期比2.3倍の7億6400万元(約150億円)だった。主力の中国は新型コロナウイルスの感染拡大などの影響で低迷した。一方で利益率が高い中国以外の事業が好調だったほか、一部製品のコスト削減を進めたことが利益を押し上げた。
売上高は同3%減の52億元だった。地域別では中国が18%減の33億元、中国外が42%増の19億元だった。22年12月末の雑貨店の店舗数は5440店で、1年間で395店増加した。内訳は中国が3325店、中国外が2115店で、それぞれ157店、238店増えた。
決算発表後の電話会見で葉国富・最高経営責任者(CEO)は「中国外の事業は回復基調にあり、(22年10〜12月期に)売上高に占める比率は40%で過去3年間で最高だった」と説明した。中国も「ゼロコロナ」政策の終了を受け、23年1月以降は売上高が伸びているという。
決算発表に先立ち24日に広東省広州市で開いたブランド戦略発表会では、中国国営通信の新華社と中国文化の発信で提携すると明らかにした。
23年にはこのほか外部のIP(知的財産)の活用を広げ、任天堂の「マリオ」や、ゲーム「ポケットモンスター」などのキャラクターをあしらった関連グッズを投入する計画だ。製品のデザイン強化に向けて中国のほか米国と日本、韓国の全4カ国にデザインセンターも新設するという。
名創優品は13年設立で、「MINISO」の名称で世界の約100カ国で雑貨専門店を展開している。従来は日本語の「メイソウ」というロゴも使っていたが、日本風の店づくりが中国で批判を浴び、ここ数年はロゴなどの見直しを進めている。