【総合重機2位】陸海空に展開。航空宇宙、中大型二輪車に強み。
12月の日経平均株価は月間で4%(1010円)高と2カ月連続で上昇した。11月の急騰を受けて投資家が様子見姿勢を強め、月末まで2万6000円台で一進一退となった。29日にはクリスマス休暇を終えた海外投資家の資金が流入して急伸し、30年4カ月ぶりの高値をつけた。
月末までは、新型コロナウイルスの感染拡大が上値を抑える一方、世界でワクチン接種が開始され経済が正常化に向かうとの期待が下値を支える構図だった。英国と欧州連合(EU)が通商協定で合意し、米国の追加経済対策がまとまると再び騰勢が強まった。年末にかけて薄商いが続き、23日には約2カ月ぶりに東証1部の売買代金が2兆円を割れた。
業種別日経平均では月間で36業種中24業種が上昇した。「造船」が28%高、「パルプ・紙」が14%高と出遅れ感のあった景気敏感業種が買われた。来年以降も世界経済の回復とともに貿易量が増えコンテナ船の収益が拡大するとの期待から「海運」も15%上昇した。
個別では川崎重工業が53%高、日立造船が42%高、IHIが32%高と、PBR(株価純資産倍率)の低い割安株の上昇が目立つ。川重は液化水素運搬船で海外からの水素調達を計画しており、市場全体に個別の材料が乏しいなかテーマ性で買われた。