【感染症薬主力】抗HIV薬など感染症薬開発を強化。
17日の東京株式市場で日経平均株価は小幅に続伸し、前日比49円27銭(0.18%)高の2万6806円67銭で終えた。米連邦準備理事会(FRB)が16日に米金融緩和を長期間維持する方針を示し、投資家の買い安心感が高まった。ただ、新型コロナウイルスの国内外での感染拡大が懸念され、方向感に乏しい展開が続いた。
朝方は安く始まった。前日発表の11月の米小売売上高が市場予想を下回ったことで、米消費の先行きに対する警戒感が強まった。
もっとも、16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)でFRBが完全雇用に近づくまで量的緩和を維持すると表明したことは安心材料。同日の米市場でS&P500種株価指数が最高値に迫ったことなどを追い風に、東京市場でも朝安後は買いが優勢になった。
市場関係者が「海外勢が少ない」と口をそろえるとおり、売買を一方向に傾ける投資主体が少なかったもようだ。そんななかでもグロース(成長)株には資金が集まり、指数を押し上げた。
14時ごろに「東京都の新規感染者数が過去最多の800人超になる」と伝わったことで、投資家心理を冷やす場面もあった。
JPX日経インデックス400も続伸。終値は前日比42.51ポイント(0.26%)高の1万6190.43だった。東証株価指数(TOPIX)も続伸で、5.75ポイント(0.32%)高の1792.58で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆5456億円。売買高は11億4095万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は849と、全体の4割弱にとどまった。値下がりは1253と半分強、変わらずは82銘柄だった。
ソフトバンクグループ(SBG)、エムスリー、東エレク、ネクソンが上げた。ソニーや塩野義も買われ、傘下のかんぽ生命への出資比率低下の報道があった日本郵政は買いを集めた。一方、ファナック、ファストリが下げた。第一三共や丸井G、三越伊勢丹やJR西日本も下落した。
2部に上場したオーケーエムは9時9分に公開価格(1220円)を80円(6.6%)上回る1300円で初値を付けた。終値は初値比85円(6.5%)高の1385円だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕