【海運大手3社の一角】自動車運搬船のほか、資源を輸送するばら積み船に強い。
19日の東京株式市場で日経平均株価は3日続落し、前日比218円17銭(0・72%)安の3万0017円92銭で終えた。週を通して3万円台を維持した。今週前半にかけて急ピッチで株価が上昇していたことから短期的な過熱感が意識されやすく、利益確定目的の売りが優勢だった。週末を前に持ち高整理の売りも出た。
前日の米株安の流れを引き継ぎ、朝方から売りが先行した。今週前半に日経平均は速いスピードで上昇しており、短期的な過熱感から目先の利益を確定する目的の売りが出た。2月月間でみれば、18日までで日経平均は9%上昇しており、市場からは足元の下落はスピード調整の範囲との声が多く聞かれた。
日銀が上場投資信託(ETF)の買い入れを見送ったとの観測が午後の相場の重荷となり、下げ幅は400円に迫る場面もあった。ただ、18日も日銀はETFの購入を見送っており、19日も見送ると予想していた参加者も多かったようだ。午後、日本の10年物国債利回りが2年3カ月ぶりに節目の0.1%に上昇(債券価格は下落)したが、相場への反応は限られた。
新型コロナウイルスによる経済の落ち込みからの回復期待は続いた。先高観は崩れず、下値では買いも入り引けにかけては下げ渋った。東エレクやアドテストなど半導体関連株の一角が上昇し相場を支えた。
JPX日経インデックス400も3日続落。終値は前日比122・57ポイント(0・70%)安の1万7464・14だった。東証株価指数(TOPIX)も3日続落し、12・96ポイント(0・67%)安の1928・95で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆4668億円と1月26日以来の少なさだった。売買高は12億2374万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1521、値上がりは590、変わらずは83だった。
シャープが大幅安。小田急や京成、ANAHDなどが下げた。宝HLD、国際石開帝石、大日本住友も軟調だった。一方、日産化、太平洋セメ、太陽誘電などが上げた。郵船、川崎汽、商船三井の海運株はそろって堅調だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕