【製造業首位】海外展開加速。環境技術も優位。資金量9兆円規模。
アイシン精機は25日、4月1日に予定する子会社アイシン・エィ・ダブリュ(AW)との経営統合を経て発足する新会社アイシンの社長に、豊田中央研究所(愛知県長久手市)の吉田守孝会長(63)が就任すると発表した。新会社設立時に社長となる伊勢清貴氏(65)は副会長になる。就任日は6月の予定。技術に詳しい吉田氏を招くことで、電動化や自動運転を指す「CASE」への対応を加速する。
アイシン新社長に就任する吉田守孝氏
吉田氏はトヨタ自動車で副社長を務めていた。その後、2020年からトヨタグループで研究開発を手掛ける豊田中央研究所の会長を務めている。トヨタ時代は、中核部門である量産車の製品開発などを担当した。新設計手法「トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー(TNGA)」の推進部統括として、自動車の商品力向上や原価低減、開発期間の短縮を手掛けていた。
伊勢氏は空席になっていた副会長に15年以来6年ぶりに就任する。事業効率化の中で長年の懸案だった中核子会社アイシンAWとの統合を主導した。アイシンAWの尾崎和久社長(63)は退任し、AW副社長の鈴木研司氏(61)が新会社で代表権のある取締役に就任する。