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トヨタ、「ソフトファースト」でEV開発を4割短縮へ

カーボンゼロ
EV
自動車・機械
2021/5/12 19:41
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オンラインで記者会見するジェームス・カフナー執行役員

オンラインで記者会見するジェームス・カフナー執行役員

トヨタ自動車は12日、2030年に電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)の世界販売を200万台にする電動化戦略の強化方針を示した。これに伴い、EVの開発期間を既存車より4割短くすることをめざし、効率化を進める。同日開いた21年3月期の決算記者会見で明らかにした。会見にはトヨタの最高幹部が顔をそろえ、電動化戦略について説明したジェームス・カフナー取締役は「『ソフトウエアファースト』でコストを削減し、速いスピードで開発する」と語った。

カフナー氏「25年以上、電動化で先頭」

トヨタは4月の上海モーターショーで、EVの新ブランド「TOYOTA bZ」を立ち上げ25年までに15車種を立ち上げると表明した。カフナー氏は「トヨタは25年以上にわたり二酸化炭素(CO2)削減に貢献する技術と商品を開発してきた。電動化で先頭に立っている」と自信を示した。

一方で「誰もが充電インフラをすぐに使えるわけではない。東京のマンションに住んでいるが、EV用の充電設備はない」(カフナー氏)、「普及してこその環境技術」(前田昌彦最高技術責任者=CTO)と語るように、トヨタはEVだけではなく環境規制や顧客動向を見極めるための「フルラインナップ」の車種戦略を取る。

前田氏「少ないリソースで従来以上の開発を」

FCVや既存エンジンの環境性能の向上もめざすため、車両開発の効率化は不可欠だ。既にEVであるbZの開発では、開発期間を既存車とくらべて30%圧縮したとした。今後はさらに10%上乗せし、40%の削減をめざす。カギはソフトウエアを使った研究開発のデジタル化だ。

ハイブリッド車で培った電池の実験データをもとに、コンピューターによるシミュレーションを駆使して効率的に自動車を開発・設計する手法「モデルベース開発」を進める。さらにトヨタ生産方式(TPS)の概念を適用し、多様な車種の開発がどの程度進捗しているかの情報を整理することで「少ないリソースで従来以上の開発ができるようにする」(前田CTO)とした。

長田氏「30倍の電池の供給量が必要」

EV生産は電池の生産もネックだ。長田准執行役員は新たな電動車の販売目標の達成には「(トヨタが年間で生産できる電池容量の合計値が)現時点では6ギガワット時の30倍となる約180ギガワット時の供給量が必要になる」とした。さらにEVの生産についても「今は2ラインだが、同じく30倍の60ライン以上が必要になり、積極的に投資していく」と述べた。具体的な投資計画は明らかにしなかった。

世界の自動車業界で環境対応技術の競争が激しくなる中で、効率的な研究開発、投資できるかが問われることになる。

米国で研究開発をけん引 カフナー氏


カフナー氏は12日、豊田章男社長が記者会見を欠席するなかで、カーボンニュートラルの戦略について説明した。米カーネギー・メロン大学や米グーグルで研究開発を経験。16年には人工知能(AI)の研究開発などを手掛けるトヨタ・リサーチ・インスティテュートで技術開発の責任者に就任し、18年からはトヨタの自動運転技術を研究する子会社の最高経営責任者(CEO)も務めている。20年からはトヨタ本体の執行役員と取締役を兼務する。
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