【東海道新幹線】好採算の新幹線が収益源。グループで新事業展開。
JR東海の社長に昇格することが決まった丹羽俊介副社長㊧と会長になる金子慎社長(11日、名古屋市中村区)
JR東海は11日、4月1日付で丹羽俊介副社長が社長に昇格する人事を発表した。代表権のある会長に就く金子慎社長と記者会見を開き、丹羽氏は「リニア中央新幹線の早期開業に向け全力をつくす」と語った。主な一問一答は以下の通り。
――5年ぶりの社長交代となります。旧国鉄を経験していない初の社長として、意気込みを聞かせてください。
丹羽副社長「安全の確保を最優先課題として、経営体力の再強化という大きなテーマに取り組む。重視するのは人の力で、最大限に活用する。高いポテンシャルもった社員が多く、人材を磨き上げて、やりがいを持って働ける環境を作る。日本の大動脈輸送を支えるという大方針は当社のDNAで変わらない。先輩たちから継承したDNAを大切にしつつ、最大限に力を発揮できるようにしたい」
――金子社長は丹羽新社長をどのように評価していますか。
金子社長「かねて社長の有力候補、人材だと仕事ぶりを見てきた。世代の若返りになるので、副社長に就任してからの落ち着いた仕事ぶりを確認した。十分な経験、力量があるので心配していない」
――リニア中央新幹線の整備についての考え方を聞かせてください。
丹羽副社長「静岡工区がなかなか着手できておらず、難しい工事もある。いつごろまでにどういう形で何をすると言うのは難しい。地元の方々の懸念解消につとめ、健全経営を大前提に、早期開業に向け全力をつくす 」
――新型コロナウイルス禍から収益をどう立て直しますか。
丹羽副社長「行動制限が出されてお客様が一気にいなくなり、大変厳しい時期だった。これまでのやり方を続けるとうまくいかないと感じ、仕事の仕方を抜本的に変え、少人数で効率的に取り組む方針に行き着いた。今後もより良いサービスを社内の若い人などと相談しながら提供したい」
――米主要都市をリニア技術で結ぶ「北東回廊」構想や、テキサス新幹線など海外事業をどのように進めますか。
丹羽副社長「我々の技術などでお手伝いできないかと考え、息の長い取り組みになってきている。いずれも事業の進み具合が異なるので、地道にこれまでの方針を踏まえてやっていく」
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