【OA総合メーカー】カメラ、複写機、プリンター、半導体装置を展開。
コロナ対応でオンライン開催となった(写真はスクリーンショット)
カメラと映像の展示会「CP+(シーピープラス)2021 オンライン」が25日、オンラインで開幕した。オンライン開催は初めてで、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて展示場での開催は取りやめた。
キヤノンやソニーなどメーカー各社は、新製品の紹介や写真家らによる解説などを動画で配信する。市場低迷が続くなかで、ウェブ上で写真や動画配信を楽しむ需要の取り込みに力を入れる。
会期は25日から28日までの4日間。2020年のCP+はコロナの影響で中止になった。21年の出展はカメラ大手や交換レンズメーカーなど20社。例年は100を超える企業や団体が出展し、カメラ愛好家らが新製品を試す場となっていた。
主催するカメラ映像機器工業会(CIPA)や出展企業は展示会のウェブサイトや各社の特設サイトに動画コンテンツを掲載する。CIPAの真栄田雅也会長(キヤノン前社長)は25日のオンライン講演で「会場で実物には触れないが、自宅でゆっくり特設サイトを楽しんでほしい」と訴えた。
キヤノンは新型ミラーレスカメラ「EOS R5」の製品開発のエピソードを配信した
キヤノンはミラーレスカメラの新製品「EOS R5」の開発エピソードやデザインの工夫を紹介し、写真家や芸能人らによる対談を配信する。ソニーも3月に発売予定のフラッグシップ機「α1」をはじめとした新製品を軸にクリエーターらが語る番組を流す。全国5カ所の自社ギャラリーで、例年展示会場で受け付けていたカメラのセンサーの無料清掃サービスを予約制で提供する。
CIPAによれば20年のデジタルカメラの世界出荷台数は888万台と、19年比で42%減った。オンラインで利用者との関係をどこまで深められるかに注目が集まる。
(橋本剛志)