【ポータルサイト最大手】ソフトバンクの連結子会社。
Zホールディングス傘下のヤフーは8日、電子商取引(EC)などスマートフォン向けの主要サービスの本人確認で、指紋・顔認識など生体認証への対応が2021年春をメドに完了すると発表した。ログインする際、IDなどの入力が不要となり、パスワード忘れの心配もなくなる。
米アップルの「iOS」、米グーグルの「アンドロイド」とスマホの基本ソフト(OS)ごとに生体認証への対応を進めていた。これまでは一部のアプリとブラウザー(閲覧ソフト)でしか生体認証を利用できなかったが、20年秋以降対応を進めており、21年春をメドに完了する。
アプリで「ヤフージャパン」「ヤフーショッピング」「ペイペイモール」「ヤフオク」の4種類とブラウザーは、iOS、アンドロイド両方で生体認証に対応する。大部分はオンライン認証の国際規格「FIDO(ファイド)2」に準拠。指紋や顔画像データの確認は利用者のスマホ端末内で完結し、ヤフー側は見られない仕組みだ。
ヤフーは利便性やセキュリティー向上のため、IDとパスワードを入力しないログインの導入を推進している。同社のIDの月間利用者は約5100万人で、およそ半数が「脱パスワード」に対応している。現在は携帯電話番号にショートメッセージを送る確認方法が多いが、より時間が短く済む生体認証も利用が増えているという。