【塩ビ樹脂世界一】半導体ウエハー、セルロースもシェア高い。
6日午前の東京株式市場で日経平均株価は小幅に反発し、前営業日比32円00銭(0.12%)高の2万6850円53銭で終えた。値ごろ感が出たとみられたバリュー(割安)株を中心に買いが入った。朝方は売りが先行。米長期金利の上昇を受け、金利上昇で割高感が意識されやすいグロース(成長)株を中心に売られた。日経平均の下げ幅は200円を超える場面があった。
国内主要企業の決算発表が本格化し、好決算銘柄に買いが入る場面が目立つ。「これまでのところは市場の想定ほど悪い内容ではなかったうえ、外国為替市場で円安基調が続いていることが日本株の支えとなっている」(ピクテ投信投資顧問の糸島孝俊ストラテジスト)との指摘があった。日経平均が2万6500円前後に近づく場面では、年金など長期投資家による買いが入りやすいとの観測も相場を支えた。
岸田文雄首相が5日に英国で講演し、新型コロナウイルス対策の水際対策を6月にも緩和すると表明したほか、安全が確認された原子力発電所の再稼働に改めて意欲を示した。この発言を好感して、インバウンド(訪日外国人)関連銘柄の一部や電力株に買いが入った。
朝方は売りが先行した。日本の連休中の4日に米連邦準備理事会(FRB)が0.5%の利上げと保有資産の圧縮を決めた。FRBのパウエル議長が記者会見で0.75%の利上げに消極的な姿勢を示したものの、米国のインフレ懸念は根強い。米長期金利は日本時間6日午前の取引でじり高となり、日本株市場でもグロース株の重荷となった。
東証株価指数(TOPIX)は小幅に反発した。午前終値は前営業日比10.39ポイント(0.55%)高の1908.74だった。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆6198億円、売買高は6億8459万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1109と、全体の約6割を占めた。値下がりは659、変わらずは70だった。
東電HDは9.4%高。コマツや三井物、日揮HD、信越化が上昇。トヨタや三菱UFJ、第一生命HDも高かった。一方、資生堂が7%超安だった。エムスリーやリクルート、ソフトバンクグループ、東エレクが下落した。エーザイやオムロン、京王も安かった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕