【合繊最大手】炭素繊維世界一。医薬、電子材料へも多角化。
25日午前の東京株式市場で日経平均株価は大幅に反発し、前日比484円78銭(1.63%)高の3万0156円48銭で終えた。新型コロナウイルスワクチンの普及期待を受けて前日の米ダウ工業株30種平均が最高値を更新し、東京市場でもリスクをとる姿勢が優勢になった。円安・ドル高の進行もあって景気敏感株を中心に幅広い銘柄に買いが入り、上げ幅は一時500円を超えた。
米食品医薬品局(FDA)が24日、米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が開発したコロナワクチンについて、効果の高さから緊急使用を支持した。米モデルナは自社のコロナワクチンを大幅増産する方針を打ち出し、経済活動の正常化に向けて前進するとの見方が投資家心理を上向かせた。
米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が24日の議会証言で、量的金融緩和の長期化を改めて強く示唆したことも、米長期金利への懸念を後退させて相場の支援材料となった。
市場では米中を中心に景気回復期待が根強いなか「(国内企業の)業績改善ペースが市場の想定より速く進むことで、株価に一段の上値余地が生じる可能性もある」(三井住友DSアセットマネジメントの石山仁チーフストラテジスト)との声もあった。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も大幅反発した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆4007億円、売買高は7億2368万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1546と、全体の約7割を占めた。値下がりは545銘柄、変わらずは101銘柄だった。
丸紅や三井物、エプソンやコニカミノルが買われたほか、トヨタやソニーも高い。AGCや東レも上昇。一方でスズキが大幅下落。Jフロントや高島屋も下げた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕