【工作機械大手】技術力に定評。NC装置内製化で機電一体が強み。
3日午前の東京株式市場で日経平均株価は大幅に反発し、前引けは前日比399円50銭(1.45%)高の2万7898円37銭だった。前日の米株高を受け、朝方から幅広い銘柄に買いが先行した。カジュアル衣料品店「ユニクロ」の2月の国内既存店売上高が好調だったファストリが買われ、日経平均を約90円押し上げた。中国景気の回復期待から資源関連や機械株の上昇も目立った。日経平均先物への断続的な買いが入り、上げ幅は一時400円を超えた。
2日の米株式市場では主要な株価指数がそろって上昇した。金融引き締めに積極的な「タカ派」とされるアトランタ連銀のボスティック総裁が2日、今月21~22日に米連邦準備理事会(FRB)が開く米連邦公開市場委員会(FOMC)で「0.25%利上げに断固賛成する」と述べたと伝わった。利上げ幅を0.5%とすることへの警戒が後退し、米株高につながった。
日経平均が直近の上値を超えてきたことから、日経平均先物に機械的な買いが入り上昇に弾みが付いた。市場では「朝方にショート(売り)から入った投資家もいたが買い戻しを迫られた。買いの勢いを見て、短期筋が追随し上げ幅を広げたようだ」(国内証券)との声があった。
総務省が8時30分に発表した2月の都区部消費者物価指数(CPI)は、生鮮食品を除く総合が103.7と、前年同月比3.3%上昇した。伸びは2022年1月以来、13カ月ぶりに縮小したが、QUICKがまとめた市場予想の中央値(3.2%上昇)とほぼ同水準だったため、株式相場への影響は現時点で限定的との見方が出ていた。
東証株価指数(TOPIX)は反発した。午前終値は前日比25.10ポイント(1.26%)高の2019.67だった。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆5105億円、売買高は5億8544万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1533と、全体の約8割を占めた。値下がりは247、変わらずは55銘柄だった。
オークマや神戸鋼、丸紅、日立建機が高い。村田製やネクソンも上昇した。一方、大塚HDは大幅安。板硝子やデンカ、NECが下落した。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕