【総合重機2位】陸海空に展開。航空宇宙、中大型二輪車に強み。
4日の東京株式市場で日経平均株価は反落か。3日の米株式市場でハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が大幅に下落した流れを引き継ぎ、日本株もグロース(成長)株を中心に売りが出て指数を下押ししそうだ。25日移動平均(2万9277円、3日時点)近辺が下値めどとして意識される。
3日の米株式市場でナスダック総合株価指数は前日比2.70%安と大幅に続落した。米長期金利が一時1.5%に迫る水準まで上昇したことが嫌気され、グロース株を中心に売られた。ダウ工業株30種平均も続落し、前日比121ドル(0.39%)安い3万1270ドルで引けた。
上昇基調にある米長期金利の動向に市場の注目が集まっている。3日の東京株式市場では半導体関連などグロース株には売りが目立っていた。半面、JFEホールディングスが8%高、川崎重工業は5%高となるなど景気敏感のバリュー(割安)株は大幅高だった。
3日の米株式市場でも指数は下落するなか資本財、銀行、資源関連、空運などの業種は上昇が目立った。世界経済の回復期待は強く、きょうの東京市場でも売り一巡後は景気敏感、バリュー株を中心に買いが入り指数の下値を支える展開となりそうだ。
4日付の新聞各紙は「東京五輪・パラリンピックについて、政府は海外からの観客受け入れを見送る調整に入った」と相次いで報じた。国内の観客受け入れは規模を含め引き続き検討し、4月に結論を出すという。もっとも、市場ではオリンピックの中止や無観客実施の可能性はほぼ織り込み済みとみられ、関連銘柄の反応は限られそうだ。
個別ではリコーに注目だ。3日、金額ベースで最大1000億円の自社株買いを実施すると発表した。発行済み株式数(自己株式を除く)の20%にあたる1億4500万株を上限とし、市場で買い付ける。3日の私設取引(PTS)でリコー株は急騰し、東証終値に比べ16%高となった。容量で世界最大級の全固体電池を開発したと伝わった日立造船も注目される。
4日早朝の大阪取引所の夜間取引で日経平均先物3月物は2万9380円と、前日の清算値(2万9590円)を210円下回った。
きょうは、米新規失業保険申請件数が発表される。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が米メディア主催の討議に参加する。ブロードコムが20年11月~21年1月期決算を発表する。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕