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三井住友海上火災保険・原典之社長の講評

2020/12/28 2:00
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「損害保険会社がDXで実現できる社会貢献とは?」という問いかけに、数多くのアイデアをいただき、ありがとうございました。読者の皆さんの既存の枠組みにとらわれない柔軟な発想から、不確実性の時代における社会的課題とその解決策に関する多くの気づきをいただきました。

原典之 三井住友海上火災保険社長

原典之 三井住友海上火災保険社長

「損害保険のいらない世界」は、損保会社が持つ事故データを多様なデータと掛け合わせることで、事故の発生を未然に防ぐアイデアでした。ビッグデータのさらなる活用、人工知能(AI)の進展などで、損保会社が事故防止で果たせる役割も大きくなっていくでしょう。損害保険の役割が大きく変わる世界が訪れるかもしれません。そのときに備え、当社も今後のビジネス展開を真剣に考えていきます。

「健康を守る食アプリ」は、AIアプリによる食事指導や健康増進への取り組みを保険料に反映させるといった健康寿命の延伸に資するものです。高齢化社会において健康寿命の延伸は、高齢労働者の増加や医療・介護費の抑制など、社会的課題の解決につながるもので、こうした保険のニーズは今後高まっていくでしょう。

「通学路の最適化」は、損保会社が持つ事故データなどから、最適な通学路を導き出すアイデアです。子供、保護者、学校、自治体、ドライバーなど、多くの関係者の皆さんに安心・安全を提供できる取り組みであり、まさに損保会社がDXで実現できる社会貢献だと思います。

従来の損害保険では「事故発生による経済的損失の補填」が基本的なビジネスモデルでした。しかし社会環境や産業構造の急速な変化で、利用者の求めるサービスも変わってきています。事故の発生を未然に防ぐ、事故発生後の事業継続を支援するなど、一連のサービス・機能をシームレスに提供することで、損害保険をさらに進化させたいと考えています。

◇――――――――◇

いま損害保険会社は大きな過渡期にあるようです。自動車事故や建物火災の被害を補償する損保本来の役割だけでなく、被害を未然に防いだり、被害の状況を迅速・精緻に分析したり……。DXの発展で守備範囲はぐっと広がりました。

環境の変化を察し、読者の方からも従来の損保の役割を超えるアイデアが集まりました。守備範囲が広がれば、損保単独での対応は難しくなります。損保のDX化は、産官学、あるいは地域と連携する新しい損保像を求めているのではないか。そんな思いを抱きました。(編集委員 小栗太)

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