【電線大手】プリント基板に強い。光ファイバーにも注力する。
電線大手のフジクラが2日発表した2020年4~9月期の連結決算は、純利益が前年同期比8%減の7億円だった。65億円の最終赤字を見込んでいたが、銅価格の上昇や構造改革による固定費削減などが寄与し、黒字を確保した。デジタル機器向け製品の販売も好調だった。
売上高は13%減の3005億円。光ファイバーで中国勢との競争激化などの影響を受けた。自動車生産の減少で落ち込んだ車載用ワイヤハーネスなどの販売には持ち直しもみられる。
同時に、2021年3月期の連結最終損益が100億円の赤字(前期は385億円の赤字)になりそうだと発表した。営業利益は前期比3.3倍の110億円と本業は改善するが、構造改革に伴う特別損失が発生する。
伊藤雅彦社長は今後について電話会見で「光ケーブルなどの成長事業への投資を積極的に行う」と述べた。