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インテル売却で潮騒の半導体メモリー SK再編の主役に

米中衝突
アジアBiz
2020/10/21 11:00
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NIKKEI BUSINESS DAILY 日経産業新聞

SKハイニックスがインテル事業買収で、メモリー再編の主役に躍り出た(韓国の半導体工場)

SKハイニックスがインテル事業買収で、メモリー再編の主役に躍り出た(韓国の半導体工場)

韓国SKハイニックスが半導体メモリーの業界再編の主役に躍り出た。20日に米インテルのNAND型フラッシュメモリー事業の買収を発表。これまでにキオクシアホールディングス(旧東芝メモリ)への出資も決めている。3社のシェアを単純合算すると韓国サムスン電子を上回り首位となるものの、規模に見合う収益の果実を得るには課題も多い。インテルのメモリー事業売却で、半導体再編の波も強まってきた。

SKはインテルのNAND事業を約90億ドル(9500億円)で買収する。各国の独禁法当局の承認を得て2025年をメドに買収を完了する。

SKグループにとって過去最大の買収となる。SKはメモリー市況が最悪期だった12年に経営再建中の旧ハイニックス半導体を3兆4000億ウォン(現在の為替レートで3150億円)で買収し半導体に参入した。同事業の19年までの7年間の累積純利益は42兆ウォンで、蓄積した資金を武器に再編で主導権を握る。

その一歩が東芝メモリ売却交渉への参戦だった。東芝が17年に米原発事業の巨額損失を受けて半導体メモリー事業の売却を決定。買い手となった米投資ファンド、ベインキャピタルが資金の出し手として競合先のSKを呼び込んだ。SKは新株予約権付社債(転換社債=CB)などで3950億円を拠出した。

その対価が上場後のキオクシアHD株15%。キオクシア上場後にCBは普通株に転換され、SKはベインと東芝に次ぐ3番手の大株主となる見通しだ。

■SK新連合、NANDで市場シェアが大幅上昇

さらにインテルの事業買収でSKのNAND事業は一層強固となる。英オムディアの調査によると、NAND市場で5位のSK(9.9%)と6位インテル(9.5%)を足し合わせると、2位キオクシア(19.0%)を上回り、サムスン(35.9%)に次ぐ2位に付ける。さらにキオクシアも単純合算すれば、首位サムスンも超えてSKが首位に立つ。

汎用製品の市場は再編・淘汰の結果、最終的に3グループに集約される例が多い。DRAMはサムスンとSK、米マイクロンテクノロジーで95%を占め、足元でこの3社の売上高営業利益率は20%を超える。ハードディスク駆動装置(HDD)も米ウエスタンデジタル(WD)と米シーゲート・テクノロジー、東芝で収益を分け合い、かつてのように市況は乱高下せず、収益は安定する。

一方、NAND市場は6社がひしめき、市況は不安定だ。DRAMを持たないキオクシアの20年3月期の営業損益は1731億円の赤字だった。SK自身もDRAMと比べてNANDの収益は限られており挽回策を模索してきた経緯がある。NANDは今後、SK・インテル・キオクシア連合対サムスンの2強が競う構図となりそうだ。

ただ、サムスンは独自で技術を磨き、高収益を武器に巨額の投資を続ける。サムスン超えに向け、SKが乗り越えるべきハードルは低くはない。

■一筋縄ではないサムスン超え

まずはキオクシアとの関係だ。キオクシアとの契約には、韓国企業の出資に懸念を示した経済産業省の意向もあって付帯事項が明文化されている。いわく「28年まで15%超を保有することはできない」。それでは"緩い提携"の域を出ず、設備投資や開発まで踏み込んだ機動的な連携は難しい。

さらに波乱の種はWDだ。キオクシアと生産設備を共同投資するパートナーのWDは売却交渉の過程でもSKの参画に反対し続けた。第三者のSKが協業の枠組みに介入することを懸念しており、影響力行使に反対する可能性が高い。

インテルの事業買収も一筋縄とはいかない。インテルのNAND工場は中国・大連市にあり、インテルはメモリー大手の紫光集団と提携関係にある。中国政府は将来的に大連工場を半導体国産化戦略の中で活用する意向を示していた。独禁法当局の審査や技術契約の更新などで手続きが長期化する恐れもある。

さらにインテルは米マイクロンテクノロジーと技術提携し次世代メモリーの特許を共有しており、今後数年間は両社の技術提携契約が継続されるという。SKが売却完了時期とみる25年までにこれら課題を解決する必要がある。

■韓国、メモリー強国の地位盤石に

半導体メモリー産業の歴史を振り返れば、1980年代にNEC日立製作所など日本勢が台頭し、85年にはインテルがDRAMから撤退。ただ90年代には韓国勢が頭角を現した。93年にはサムスンがNECを超えてメモリー世界首位に登り詰めた。

メモリー市場全体を見渡せば、韓国2社の地位は当面盤石と言えそうだ。サムスンはDRAMとNANDを合わせたメモリー市場全体で4割のシェアを握る。2番手のSKハイニックスは競合他社と提携関係を築く戦略で地位を固める。次の再編のカギを握るのはマイクロンだろう。

足元では米国の制裁影響で中国半導体メーカーの脅威はやや後退しており、「メモリー強国韓国」は栄華のときを迎えそうだ。

(ソウル=細川幸太郎)

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