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【物流大手】子会社の佐川急便は宅配便国内2位。企業向け配送に強み。

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配送ロボ公道実験、日本郵便に続きヤマト・佐川も

コラム(ビジネス)
サービス・食品
2020/10/17 2:00
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NIKKEI BUSINESS DAILY 日経産業新聞

日本郵便の実証実験で歩道を走行するZMPの配送ロボット「デリロ」(東京・千代田)

日本郵便の実証実験で歩道を走行するZMPの配送ロボット「デリロ」(東京・千代田)

物流大手が配送ロボットの公道での実証実験に乗り出した。日本郵便が7日から国内で初めて始めたほか、ヤマトホールディングス(HD)、佐川急便も近く開始する。消費者宅へ配送する「ラストワンマイル」での活用を想定しており、人手不足対策として期待される。ただ、道路交通法上の配送ロボットの位置づけがまだ決まっておらず、法整備が急務だ。産官一体となってアフターコロナの物流網を築く。

日本郵便は10月末まで、ロボット開発のZMP(東京・文京)製の自動搬送ロボット「デリロ」を活用した実験を行う。東京・千代田の東京逓信病院内と約700メートル先の麹町郵便局との間を1日3~4往復する。病院内のコンビニで荷物を預かり、麹町郵便局まで届ける。

デリロは縦96センチ横66センチ高さ109センチで車いすほどの大きさ。車体の上部にレーザーを使って映像を撮影する装置を搭載し、実際の映像とあらかじめ読み込んだ3Dマップとを照らし合わせながら走行する。最高時速は6キロメートルほどで重さ30キログラムまでの荷物を運ぶことができる。1時間の通常の充電で4時間稼働する。通行人や自転車が1~2メートルの距離まで近づくと自動で止まる機能がある。日本郵便の担当者は「安全性を確認し、3年以内の実用化を目指す」と力を込める。

ヤマトHDも近く東京・江東の公道で配送実験を検討している。SGHD傘下の佐川急便はソフトバンクアスクルなどと連携し、東京・港の竹芝エリアで実験を行う。

いずれの実験も直径1~2キロメートル圏内で、集配拠点とコンビニエンスストア、病院、マンションなどをつないで荷物を配送する。コンビニエンスストアやガソリンスタンドといった様々な企業が参加し、年内いっぱい実験を続ける見通しだ。

米フェデックスは21年にも日本で宅配ロボットの実証実験を始める

米フェデックスは21年にも日本で宅配ロボットの実証実験を始める

米配送大手フェデックスは21年にも、日本でロボット配達の実証実験に乗り出す方針だ。米国では既に配送ロボットが公道を走って自社の拠点間の荷物を運び、ピザハットやウォルマートなどと連携して実用化へ動いている。

海外では配送ロボットはすでに活躍している。欧米に拠点を持つスターシップ・テクノロジーズは英国などで食料品を配達させる。中国の電子商取引(EC)大手の京東集団も1日最大2千個の荷物を配達する。

海外に比べ、日本は遅れ気味だ。配送ロボットによる効率化が遅れる一方で、コロナ禍でネット通販の荷物が急増しているほか、非接触の受け渡しを要望する声が高まっている。さらに物流業界は人手不足の問題が根強く、配送ロボットが実用化すれば多くの問題を解決できる可能性がある。

政府は7月に閣議決定した成長戦略実行計画で低速・小型の自動配送ロボットの社会実装に向け、「公道実験の結果を踏まえて早期に制度設計の基本方針を決定する」とし、物流各社の実験を注意深く見守っている。

配送ロボットは道路交通法上の位置づけが不明確で、実用化には法整備が必要だ。日本郵便の実証実験に参加した内閣官房の野原諭審議官は「交通ルールの見直しには警察庁などとの連携が必要。早期に制度化し、配送ロボットの実用化に取り組む」と話す。アフターコロナの「ラストワンマイル」はロボットが活躍の場を広げそうだ。

■安全性確保へ具体策を
 新型コロナ禍で非接触の業務の要望が高まっているほか、物流業界は人手不足が根強い問題だ。配送ロボットにはこの2つをクリアする有効な対策になる可能性がある。一方で、歩行者や一般車がいる公道での実用化は安全性の確保が最大のカギになる。
 物流倉庫ではここ数年、自動搬送ロボットやピッキングロボットの導入が進んでいる。技術自体の問題よりも、公道を走るための道路交通法を改正し、事故を起こさないように歩行者などとどう住み分けるか、というルールを作ることが急務だ。
 特区を指定することで配送ロボットの専用走行レーンを作ったり、監視する人を配置したりすることも一案だろう。具体的な安全確保策を早期に考案すべきだ。開発費がかさむロボットを共同開発し、シェアすることも普及の早道となるかもしれない。
 鉄道貨物協会の試算によると2028年度には約28万人のトラックドライバーが不足する。とりわけ消費者宅への「ラストワンマイル」に携わる人材が不足気味で、ロボットの活躍が期待される。物流現場の負担は巣ごもりによるネット通販の拡大で高まっており、早期の実用化が求められている。
(企業報道部 宇都宮想)

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