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【ユニクロ展開】05年11月から持ち株会社体制。海外アパレルも展開。

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ユニクロ店数、日中逆転 EC融合先行、国内の参考に

小売り・外食
中国・台湾
2020/10/10 2:00 (2020/10/10 5:40更新)
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ファーストリテイリングの中国事業が存在感を増している。新型コロナウイルスの感染が落ち着き大量出店を再開し、「ユニクロ」の店舗数(直営)が初めて日本を逆転した。中国は電子商取引(EC)と実店舗の融合モデルで先行し、国内事業の参考とする。成長の原動力となる市場だが、外交的な対立などによる集中リスクに目配りすることが課題になる。

「13億の人口があるから3千店くらいはいけるでしょう」。ファストリの柳井正会長兼社長は日本経済新聞の取材に応じ、さらなる中国出店を進める考えを示した。

8月末の中国の店舗数は767店と国内の直営店(764店)を初めて抜いた。5月末は745店だったが、中国で新型コロナの流行が沈静化した6月以降は月平均7店のペースで地方都市にも店舗網を広げた。2015年8月末の387店から5年で倍増した。

9月末には782店まで増えた。フランチャイズチェーン(FC)を含めると国内(814店)がまだ上回るものの、早ければ20年内にも総店舗数でも日中が逆転する可能性が高い。他の海外と異なり、中国ではカタカナのロゴを使わない。反日リスクへの警戒も背景の一つだ。

売上高(19年8月期)は国内のユニクロが8729億円と全体の3割超。香港や台湾含めた中華圏の5025億円は2割で、まだ国内に及ばない。ただ際立つのは成長力だ。ファストリの19年8月期まで3年間の中華圏売上高の年平均成長率(CAGR)は15%。国内(3%)の5倍で、このペースが続けば24年8月期には売上高でも日中逆転する見通しだ。

グローバル化が先行する自動車など製造業は、海外売り上げが国内を上回ることが多い。内需型のアパレル業界で売上高の逆転は異例だ。ファストリは18年8月期までに中国を含めた海外のユニクロ売上高が国内を上回る。中国の出店加速で内外の差がさらに開く。

中国は稼ぎ頭でもある。19年8月期の中華圏の売上高営業利益率は17.7%と国内(11.7%)を上回る。「ブランドイメージが日本よりも高い」(国内証券)と高価格帯の商品でも良く売れるためだ。

中国が「アパレル世界首位」の原動力となる(上海の旗艦店)

中国が「アパレル世界首位」の原動力となる(上海の旗艦店)

ネット人口の多い中国はECの浸透度が高い。ファストリでも19年8月期で売上高に占めるEC比率は約20%と日本(約10%)を上回っていた。それでも出店を加速させるのは、ファストリが重視するECと実店舗の融合が日本より進んでいるためだ。柳井会長は「中国の方がECや決済システムが進む。ECと既存店舗をうまく組み合わせれば売上高2兆円も十分できる」と語る。

ECとリアルの融合はファストリが掲げる「情報製造小売業」の根幹をなす。商品に付けたICタグやEC購買データからの売れ筋情報を世界から集める。各地の天候や市場動向を加味して人工知能(AI)などが分析。販売データを商品企画や生産、物流までいかし、顧客が求める衣服を早く無駄なくつくるモデルを目指す。

中国で実店舗はデータの収集拠点になるだけではない。ECの在庫管理や販売面で連動している。ネット注文品は店内の在庫を梱包し、来店時に手渡したりする。物流拠点を別途設けるより、配送などの効率が高まる。

国内のユニクロはネット注文品はEC専用倉庫から全て発送し、実店舗とネットが連動していない。独ローランド・ベルガー日本法人の福田稔パートナーは「日本では完成しきった店舗網がある。中国ではそのレガシーがないからデジタル化も進みやすい」と指摘する。

ユニクロの商品の企画から生産、販売までの全世界でみたリードタイムは従来の1年ほどから短縮も始まった。さらに縮めるには、中国モデルの取り込みが必要となりそうだ。SNS(交流サイト)を使った顧客への訴え方も中国店舗の手法を評価する声は多い。

中国市場の重要性は高まる。英ユーロモニターによると20年の中国アパレル市場は新型コロナの影響で前年比11%減の2825億ドル(約29兆6000億円)となるが、打撃は米国(19%減)などより軽微だ。中国市場は24年に20年比22%増の3456億ドルとなり成長率は米国(17%)や世界(17%)を上回る。

ただ、ファストリにとっての過度の中国依存はリスクもはらむ。尖閣諸島国有化で日中間の緊張が高まった12年は、中国店舗の半数近くが休業を余儀なくされた。中国依存が進めば、政治的な対立が事業活動を揺るがすリスクも高まる。

柳井会長も「中国一辺倒にならず、バランスを取ることは大事だ」との認識を示す。アパレルの売上高首位に向け、実店舗とECの融合モデルを世界で広げるためにも、中国の集中リスクを考慮した出店戦略が欠かせない。

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