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有望なのはアジア銘柄と医療株 「丈夫な会社」に投資
外資系プロの日本株戦略(下)

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2020/9/29 2:00
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ケイ氏は、業種では医療セクターを有望視。検査機器メーカーのシスメックスなど複数の銘柄を組み入れている

ケイ氏は、業種では医療セクターを有望視。検査機器メーカーのシスメックスなど複数の銘柄を組み入れている

外資系の資産運用会社で、日本株の投資信託を運用しているファンドマネジャー。彼らは足元の相場をどう受け止め、どのような銘柄に投資しているのか。腕利きマネジャーの投資戦略の後編は、日本のクオリティー銘柄を厳選して運用するベテランの手腕にスポットを当てる。

「現在組み入れている銘柄の他に、新たな組み入れ候補が90銘柄くらいある。投資先が見当たらずに困るということはない」

フランスの運用会社コムジェストの日本法人、コムジェスト・アセットマネジメント。同社でアナリスト兼ポートフォリオマネジャーを務めるリチャード・ケイ氏は、日本株についてこう明言する。

リチャード・ケイ
米バンクオブアメリカ・メリルリンチなどを経て2009年コムジェスト入社。日本株チームのコアマネジャーを経て現職に就任

リチャード・ケイ
米バンクオブアメリカ・メリルリンチなどを経て2009年コムジェスト入社。日本株チームのコアマネジャーを経て現職に就任

同氏は、機関投資家向けの日本株投資信託を運用している。主な投資対象は、時価総額が1000億円以上の大型株だ。「コロナ禍の影響で、組み入れ銘柄の4~6月期の決算は厳しい内容だった。だが、7~9月期は業績の回復が鮮明になり、その後は利益が安定的に増えるとみている」

他の先進国とは異なり、日本の政治は安定している。その点が、日本企業にとって大きなプラスになっていると考えてきた。安倍晋三前首相が急に辞任し、後任に前内閣で官房長官を務めていた菅義偉首相が就任したが、日本の政治に対する見方は変わらない。

「菅内閣でも、日本の政策は大きく変わることはないはずだ。政治の安定は強みであり続けるだろう。また、ウィズコロナの状態に日本の企業も投資家も慣れて、適応してきている。株式市場が再び暴落する可能性は低い」

■3つの観点で銘柄を選定

足元では3つの観点から銘柄を選別している。まずは「丈夫な会社」の株か否か。具体的にはバランスシート(貸借対照表)が健全で、営業キャッシュフローから投資キャッシュフローを差し引いたフリーキャッシュフロー(純現金収支)が黒字の会社の株を選ぶ。

「組み入れ銘柄で、コロナ禍でフリーキャッシュフローが赤字になったのは、オリエンタルランドスズキだけ。減配の銘柄はなく、増配した銘柄もある」

2番目は、アジアの売り上げや利益が大きいこと。「アジア経済は今後も長期にわたって拡大する。その恩恵を受ける銘柄を選ぶ」と説明する。

組み入れ銘柄の上位にも、育児用品大手のピジョン、検査機器メーカーのシスメックス、エアコン大手のダイキン工業など、アジアでの事業比率が高い会社の株が並ぶ。

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3番目は、在宅勤務の採用拡大など、コロナ禍で加速した働き方やビジネスの変化を追い風に業績を拡大していること。組み入れ上位の銘柄では、医療従事者向けのサイトを運営するエムスリーや、家具・インテリアチェーンのニトリホールディングスなどが該当する。

業種では、医療セクターを有望視している。「ITやサービスなど他の業種もウオッチしているが、医療セクターではソフト・ハードの両面で有望株が多い」と語る。

(中野目純一)

[日経マネー2020年11月号の記事を再構成]

日経マネー 2020年11月号 年末高の波に乗れ! 年後半の稼ぎ方&勝負株

著者 : 日経マネー
出版 : 日経BP (2020/9/19)
価格 : 750円(税込み)

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