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決算期末で注目 減損と評価損のイロハ

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2020/3/27 2:00
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新型コロナウイルスの感染拡大は上場企業の2020年3月期決算に大きく影響しそうだ(=AP)

新型コロナウイルスの感染拡大は上場企業の2020年3月期決算に大きく影響しそうだ(=AP)

まもなく3月期末。新型コロナウイルスの感染拡大は上場企業の2020年3月期決算に大きく影響しそうです。今回のようにとくに株価が下がったり経営環境が悪化したりした場合に注目されるのが「減損損失(減損)」や「評価損」です。いずれも決算で利益を減らす要因となり得ます。減損や評価損がどのような仕組みで発生するのか、ルールをまとめました。

減損や評価損は、企業が保有する株式や工場などの資産の価値が大きく下がったときに、資産の目減り分を決算書に反映する会計ルールのことです。いずれも「損」なので、最終的な利益を示す純利益を押し下げることがあります。

例えば100億円で買った株式の価値が30億円まで値下がりした場合、70億円を損失として損益計算書に計上します(税金は考慮せず)。100億円の資産価値がある工場が当面稼働せず、稼ぎ(キャッシュフロー)を生まなくなった場合も「工場の価値が下がった」として、その分を損失として計上します。会社が持つ資産の価値は決算書の貸借対照表(バランスシート)に記されています。減損や評価損を計上した場合、バランスシートの資産の額も変わります。

減損も評価損も資産の価値を低く見直す点ではほぼ同義といえます。ただ、評価損には一時的な価値の引き下げといった広い意味もあります。それぞれ計上するルールは資産の種類や、その会社が使う会計基準などで異なります。株式市場で話題になっている3つのケースでみていきましょう。

■ケース1 政策保有などの株式

三桜工業ジェコーTPR不二越…。昨年秋以降、トヨタ自動車は保有していた自動車部品メーカーの株を相次いで売却しています。これらは取引先との関係維持などの目的で株式を持つ「政策保有株」と呼ばれます。トヨタは19年3月期の決算で、政策保有株の評価損を計上しました。ほかの株式と合わせた株の評価損は、連結純利益を2937億円下押ししました。

評価損の計上方法は、会社が採用する会計基準で異なります。トヨタは米国会計基準を採用しています。米国基準では保有株の価格変動を決算期ごとに反映する必要があります。

一方、日本基準では基本的に政策保有株の株価変動は損益に影響しません。貸借対照表の純資産を増やしたり減らしたりする形で反映させます。もう一つの基準である国際会計基準では、保有株の「価値」の変化を損益に影響させるかどうか、企業があらかじめ決めます。

■ケース2 子会社の株式

ゆうちょ銀行の株価はどうなる?」。今月上旬、株式市場関係者がしきりに話題にしていたのが、ゆうちょ銀行の株価です。ゆうちょ銀行株は9割近くを日本郵政が保有します。ゆうちょ銀行株の下落が続くと、日本郵政が巨額の減損損失を計上する可能性が高まります。

日本郵政が採用する「日本の会計基準」では、保有する子会社株の時価が、(資産として計上している)簿価に比べて半分以下に値下がりした場合は原則として減損損失を計上しなければなりません。値下がり率が30%以上50%未満の場合も、株価が回復する可能性が低いと会社が判断すれば、減損処理をします。

子会社株式を減損した場合、親会社の単独決算で損失を計上します。仮に、日本郵政がゆうちょ銀行株を減損処理しても、日本郵政の単独決算の下押し要因となりますが、連結決算では損失とはなりません。

■ケース3 工場やのれんなどの資産

20年3月期に設備などの減損処理をする企業はすでに出始めています。TDKは25日、マグネットの製造設備など175億円の減損損失を計上すると発表しました。現在の資産の価値が帳簿に載っている価値と比べて大きく下がったと判断すれば、企業は減損処理をします。

減損処理のルールも会計基準により変わります。日本基準や国際基準では現在の価値を市場価格や、保有する資産が生み出すキャッシュフローで算定します。

一方、米国基準では市場価格だけを使って判断します。減損をする必要があるかを判断するタイミングも、日本基準や国際基準と米国基準では異なります。

もっとも、価格がはっきりしている上場株と異なり、工場などの資産を減損するかどうかの判断はケース・バイ・ケースです。価値を評価する手法や見方が様々なためで、最終的には会社と監査法人が協議して決めます。EY新日本監査法人の山岸聡シニアパートナーは「とくに企業買収で計上した『のれん』の減損の判断は難しい」と話しています。

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