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神戸、タワマンに頼らず ニュータウンへの人口流入狙う
京阪神、注目の動き振り返り

2019/12/29 2:00
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神戸市では2019年7月、市中心部の大規模マンション抑制に向けた土地利用規制の関連条例改正が市議会で可決、成立した。20年7月に施行され、百貨店などが集まるJR三ノ宮駅周辺は新たな住宅建設が原則禁止となる。都市部でタワーマンションは人気だが、神戸市は人口が減少する中で街全体の持続的発展に腐心しており、郊外の過疎化を招きかねないタワマンの林立を許さない構えだ。

神戸市全体の持続的発展のため、規制強化で中心部のタワマン林立を防ぐ(神戸市)

神戸市全体の持続的発展のため、規制強化で中心部のタワマン林立を防ぐ(神戸市)

需要の高い中心部で高層マンションを規制するのは珍しい。規制対象エリアは山陽新幹線の新神戸駅やJR神戸線の元町駅などを含む計314.6ヘクタール。そのうち住宅が原則建てられなくなるのは三ノ宮駅周辺の22.6ヘクタール。その外側292ヘクタールは、敷地面積が1000平方メートル以上の用地を対象に、住宅部分の容積率を現状の最大900%から400%以下とし、建設を事実上不可能にする。就業人口を増やすため中心部に店舗やオフィスを集中させる狙いだ。

「職住近接」志向や眺望の良さを魅力にタワマンの人気は高い。建設は人口増加に追い風だが、市は中心部が大阪のベッドタウン化し、商業施設やオフィスの集積に影響が及ぶことを懸念する。

ニュータウンから人が流れ、市郊外で空き家が増える恐れもある。市内人口は11年がピークで、総務省の人口移動報告(7月公表)では18年中に日本人は前年から6235人減った。減少幅は全国の市区町村で最大だ。西日本の中核的都市とはいえ、東京や大阪と違って周辺自治体から市郊外に人が集まるほどの活力はない。久元喜造市長は「何十年後かに中心部が一気に老いて、郊外が過疎化、荒廃するのは悪夢だ」と話す。

中心部以外のエリアなら大規模マンションの建設を認めるが、修繕管理体制が行き届いた優良物件のみに絞りたい考え。21年度にも市はマンションの管理不全防止のため管理状況の届け出制度を導入する方針だ。市ホームページで誰でも見られるようにして市場評価に連動させることで、管理組合に適正な管理を促す。情報開示したマンションを対象に、管理状況が優良な物件への認証制度も設ける計画だ。

市は全域の持続的発展のためニュータウンの世代交代を促す。郊外駅近くの市有地を提供し、24年までに1850戸分(約5000人分)の民間マンション整備を目指す。都心部でタワーマンション建設を規制し、郊外に若年層を呼び込む政策の一環。ニュータウンの既存住宅についても売買を活発にするため、20年度に専門家による相談窓口を設置する。

市営地下鉄西神・山手線の名谷駅(須磨区)、終点の西神中央駅(西区)、JR垂水駅(垂水区)の3駅周辺で、市有地を生かし民間にマンション開発を促す。いずれも30年以上前に開発されたニュータウンを抱える地区で人口減少が目立つ。低水準だった住宅供給を増やし、若い世代の流入につなげる。

3駅周辺では図書館や子育て施設整備なども推進。名谷では大丸須磨店と連携し、店舗4階の1300平方メートルに約7万冊を蔵書する図書館を21年春にも開業する。百貨店内の図書館は珍しい。西神中央や垂水でも図書館や子育て世帯が活用できる広場を設け、エリア全体の活気につなげる。

大丸須磨店4階に図書館を新設し、にぎわいを創出する(イメージ図)=神戸市提供

大丸須磨店4階に図書館を新設し、にぎわいを創出する(イメージ図)=神戸市提供

利便性の高い駅前にマンションができると、ニュータウンの戸建て住宅からの住み替えも想定される。名谷と西神中央では戸建て住宅の売買相談に応じる窓口を20年度に設置。不動産の専門家が市のリフォーム支援制度の紹介などを手掛ける。

神戸市は西区や須磨区などの人口減少に歯止めをかけるため、同エリアに投資の重点を置く方針だ。西神中央や名谷は、市営地下鉄のトップ5に入る乗降客数を誇り、垂水でもJRと山陽電鉄の2駅がある。1日5万人の乗降客がある名谷では駅ビルのリニューアルのほか、市の外郭団体が運営する商業施設では、子育て世帯を意識した改装を24年度までに実施する。

3駅以外にもニュータウンを抱える鈴蘭台駅(北区)周辺などの再生に力を入れる方針。「都心にタワーマンションを林立させず、郊外とのバランスある発展」(久元市長)に向けた取り組みを加速させたい考えだ。

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