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2019年12月16日(月)
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人材求めるGAFA、NYに拠点シフト facebookも新設

2019/11/15 11:30
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フェイスブックなどIT大手は人材を求めて東海岸に拠点を新設する(ニューヨーク市中心部の再開発地区「ハドソンヤード」)=ロイター

フェイスブックなどIT大手は人材を求めて東海岸に拠点を新設する(ニューヨーク市中心部の再開発地区「ハドソンヤード」)=ロイター

【シリコンバレー=白石武志、ニューヨーク=宮本岳則】巨大テック企業が相次いで米東海岸での採用拡大に動いている。グーグルやアマゾン・ドット・コムに続き、14日にはフェイスブックもニューヨーク市で大規模オフィスを構える計画が判明した。シリコンバレーは人材争奪戦が激しく、世界で最もIT(情報技術)技術者の給与が高いとされる。IT人材を多く抱えるウォール街などが、草刈り場となる可能性がある。

【関連記事】 Facebook、NYで新オフィス 東京ドーム3個分を賃借

ニューヨークのマンハッタンで最後の大型再開発とされる「ハドソンヤード」の運営主体は14日、フェイスブックとオフィスビルの賃貸借契約を結んだと発表した。同社は再開発区域内の3棟のビルにまたがって30階分のオフィスフロアを占めることになるという。延べ床面積は東京ドーム3個分に相当する約14万平方メートル。単純計算で4000~5000人を収容できる規模だ。

グーグルも2018年12月、マンハッタン西側の複数のビルに計10億ドル(約1100億円)超を投じて「グーグル・ハドソン・スクエア」と呼ぶ新たなキャンパスを構えると発表している。延べ床面積はフェイスブックを上回る約16万平方メートル。既存拠点で約7000人だったニューヨーク市内での従業員数を今後10年で2倍以上に増やすという。

19年2月にニューヨーク市クイーンズ区での第2本社建設を断念すると発表したアマゾンは、マンハッタンにある別のオフィスビルについて取得交渉を進めていると報じられている。現地の不動産事情に詳しい関係者によると、フェイスブックやグーグルの新拠点の周辺ではアップルも新たなオフィス用物件を物色中だという。

ネット大手が軒並みニューヨーク市で拠点拡張を進める背景にあるのは、本社を置く西海岸での採用難だ。企業間の人材の引き抜きも激しく、給与水準は上昇の一途をたどっている。採用支援を手掛ける米ハイヤードによると、18年のサンフランシスコ市周辺の平均的なIT技術者の年収は14万5000ドルと世界の有力都市で最も高い水準となっている。

一方、ニューヨーク市ではIT技術者の平均的な年収は13万3000ドルとサンフランシスコ市周辺に比べ1割近く低い水準にとどまる。ネット各社は高い不動産費用を払う必要はあるものの、西海岸よりも低い相場で人材獲得を進められれば、ニューヨーク市での拠点拡大は見合うと判断しているもようだ。

ウォール街の金融機関でもネットを活用した消費者向けサービスの開発や証券売買の自動化、リスク管理システムの開発などでIT部門の重要性は増している。ゴールドマン・サックスは全社員の25%に当たる約9000人のIT技術者を抱える。ミレニアル世代の優秀な人材の採用を巡っては、すでにネット大手と競合しており、経営陣の危機感は強い。

ゴールドマンは3月に服装規定を緩和し、ネクタイやスーツの着用を任意とした。旧来の金融機関のイメージを払拭し、若い世代に働きやすさをアピールする狙いだ。9月にはアマゾン幹部を最高情報責任者(CIO)に招くなど、ハイテク企業への変身を内外にアピールする施策を打ち出している。

ただ、スウェーデンのコンサルティング会社ユニバーサムの調査によると、19年の技術・IT系学生の就職人気ランキングではグーグルとマイクロソフト、アップルが上位3位を占める一方、ゴールドマンは21位、JPモルガン・チェースは24位にとどまった。ネット大手の相次ぐニューヨーク進出で人材の引き抜きが活発になるのは必至だ。米銀は対応を迫られることになる。

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