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大成建設の建設現場デジタル化、弊害なくす工夫

BP速報
2019/10/11 11:40
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日経 xTECH EXPO 2019で講演する大成建設の田辺要平チームリーダー(写真:中村宏)

日経 xTECH EXPO 2019で講演する大成建設の田辺要平チームリーダー(写真:中村宏)

日経クロステック

建設会社はどのように最新技術を取り入れ、デジタル化を進めていくべきか――。大成建設建築本部建築部企画室ICT業務改革推進担当の田辺要平チームリーダーは9日、東京ビッグサイトで開かれている「日経 xTECH EXPO 2019」で講演し、建設会社が現場のICT化を進めるうえでの注意点について、同社の業務システム再構築の取り組みを例に挙げて紹介した。

大成建設は、同社と協力会社などが図面データや仕様書などを共有し、一元管理できるクラウドサービス「作業所Net」を2003年から導入している。業務の効率化やユーザーの使い勝手向上のために、新たなサービスを追加したりシステムを再構築したりする必要があった。「再構築するうえで、3つの課題を解決しなければならないと考えた」と田辺チームリーダーは話す。

一つは「業務システムの運用手間を減らすこと」。機能向上のために作業所Netに新しいサービスを次々と追加していくと、それだけサブシステムが増え、運用の手間も増えることになる。

そこで同社は、作業所Netとサブシステムとの親子関係を解消して、これらを取り持つプラットフォーム「プロジェクト・ポータル」を開発。「ハブ」として機能させることにした。工事現場などのプロジェクトごとに使われているサービスの運用を集中管理する仕組みだ。

プロジェクトで使うサービスをユーザー画面に一覧で表示したり、各サービスにプロジェクトに関わる社員や作業員の情報を一括登録したりできる。「運用手間の軽減や各現場で使われるサービスの見える化など、重要な役割を果たしている」(田辺チームリーダー)

■看板からタブレット端末に切り替えると

2つめは「デジタル化の弊害を最小限に抑えること」。例えば、現場に看板やポスターなどで掲示していた情報をタブレット端末内での表示に変えていく取り組みを進めると、伝えたい内容が端末でしか確認できなくなり、誰に情報が伝わったのか分かりにくくなるといった「弊害」が生じる。弊害による影響を極力なくすような対処が必要だ。

大成建設はこうした「弊害」への解決策として、タブレット端末の他に100インチの大型LEDディスプレーを併用。現場に設置することにしたという。これにより、アナログ表示のスタイルを継承しながらデジタル化を進めることができるようになった。

3つめは「作業所Netの再構築における技術力の補完」だ。システムの再構築は外部のシステム開発会社などに委託することになる。しかし、開発会社の提案の良しあしを見極めるのは専門家でないと難しい。そこで、田辺チームリーダーは信頼できる社外の専門家に自社のアドバイザーになってもらうなどして技術力を「補完」。プロジェクトを円滑に進めたという。

(ライター 奥野慶四郎)

[日経 xTECH 2019年10月10日掲載]

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