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五輪後にらむ東急不動産HD 「渋谷の復権」仕込む

Tokyo2020
2019/9/18 17:00
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東急不動産ホールディングスの新本社オフィス「Call」(東京都渋谷区)

東急不動産ホールディングスの新本社オフィス「Call」(東京都渋谷区)

2020年東京五輪に向けて大改造が進む大会のホストシティー、東京は「五輪後」も進化が続く。その進化を主導する不動産大手は五輪後をにらみ、次の一手を打つ。東急不動産ホールディングス(HD)は8月に渋谷の新本社建設を完了、営業を開始した。狙うのは一流ビジネス街としての「渋谷の復権」だ。東京のグローバル金融センターに成長する森ビルの虎ノ門、日本を代表するビジネス街、三菱地所の丸の内などに対抗するための新機軸を打ち出す。

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JR渋谷駅から徒歩5分。国道246号を少し上ったところに東急不動産HDの新本社「Call」はある。吹き抜けの明るいエントランス、高い位置まで広げた開放感のある窓――。旧本社と大きく異なる雰囲気は東急不動産HDが次の10年、どこに向かって走ろうとしているのか、その意志を示しているようだ。

■高い賃料がとれるビルに新本社

新しい10年。東急不動産HDは渋谷の復権に向けて背水の陣を敷く。テナントに賃貸すれば最も高い賃料がとれる最新鋭ビルに、あえて入居。「働き方改革」に対応した新オフィスを舞台にして、自社の社員自らが渋谷という街で働くスタイルを提案しながら、ビジネス街としての渋谷の価値を高めていく考えだ。

もちろん渋谷が地盤沈下の状態にあるわけではない。三鬼商事の調査によると渋谷のオフィス賃料は7月時点で坪(3.3平方メートル)あたり2万3862円。東京のビジネスエリアの頂点、丸の内がある千代田区(同2万3941円)には及ばないが、同1万円台にとどまる中央区など他のエリアを引き離す。渋谷が人気のビジネスエリアであることは間違いない。

ただ、ステータスはどうか。渋谷は20年前からIT(情報技術)関連のスタートアップ企業が集積する「ビットバレー」と呼ばれてきたし、今もそうだ。集積が次の集積を生み、新たなスタートアップを引き寄せ続ける磁力はある。その一方で裏を返せばエリアの核となる大企業はまだ少ない。今年の秋、米グーグルの日本法人が「渋谷ストリーム」に本社を移転するといった話題はあるものの、五島慶太氏に連なる名門、東急グループの「城下町」の復権はまだこれからだ。

五島慶太氏の長男で、東急不動産初代社長も務めた東急グループの総帥、五島昇氏が1989年に死去してから30年。東急不動産は、ここ30年を振り返れば、今が最も経営の力が充実しているときかもしれない。

小泉構造改革の時代には、かつて五島昇氏が掲げた「環太平洋構想」などに引きずられた過大なリゾート開発のツケに苦しみ、その後の旧銀座東芝ビルの買収で経営資源を分散させてしまった。2008年に経営トップに座った金指潔会長のリーダーシップでグループ会社を整理統合、態勢を立て直したところで不動産市況が回復、財務体質も改善し、ようやく攻めの時が訪れた。新本社建設はそのシンボルでもある。

■新本社オフィスで「渋谷で働く」をPR

新本社オフィスは多くの植物を配置して、社員がリラックスして働ける環境を整えている

新本社オフィスは多くの植物を配置して、社員がリラックスして働ける環境を整えている

新本社のオフィスづくりで、コンセプトの柱に据えたのが「働き方改革」。これからの日本企業のオフィスワーカーの働き方、新しいビジネスの担い手たちが働く場所の形を一歩先回りして指し示している。

例えば、電子ペンを使って文字や図を書き込める大型タッチディスプレーを配置した会議室、立ったままプレゼンする発表者と座って発表を聞く人の目線が合うように椅子を高くした会議室。「なるほど、考えたな」とうなずける仕掛けが随所に埋め込まれている。集中力を高めるため外部から遮断したブース、ゆっくりと仮眠をとれる小部屋などもユニークだ。

こうした新しい工夫に満ちたオフィスの「効果」を可視化するため、東急不動産は新本社で働く社員の脳波測定やコミュニケーション分析なども実施し、新しいワークスタイルの実証実験も続ける。

その成果を示すタイミングとして意識しているのは来年の東京五輪。渋谷区内でも競技を実施するこの巨大イベントは単なるスポーツ大会ではなく、「TOKYO」という都市の未来を示すショーケースでもある。渋谷に来る訪日外国人にも「SIBUYA」を体感して、「SIBUYAで働く形」を具体的に確認してもらう。新オフィスは「ショーウインドー」。SIBUYAの新しい形を陳列する。

(前野雅弥)

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