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上方歌舞伎の若手が「肥後駒下駄」を復活上演

文化往来
2019/8/1 6:00
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上方歌舞伎の若手俳優を中心とする「晴(そら)の会」は8月2~5日、近鉄アート館(大阪市阿倍野区)で「肥後駒下駄(ひごのこまげた)」を上演する。1887年に京都で初演した上方の芝居で、1952年を最後に上演が途絶えていた。67年ぶりの上演にあたって、亀屋東斎の名で台本の改訂を担当した片岡千次郎は「武士の魂や男と男の戦いのなかに、家族の情愛が描かれる。上方の芝居として残していきたい」と意欲を見せる。

「肥後駒下駄」の出演者ら。中央が台本を担当した片岡千次郎

「肥後駒下駄」の出演者ら。中央が台本を担当した片岡千次郎

肥後熊本を舞台に、明治期に上方で活躍した歌舞伎作家の勝諺蔵(かつげんぞう)が書いた敵討ちの物語。藤棚を使った立ち回りや、駒下駄で額を割られる場面など見どころが多く、明治から大正にかけて60回以上上演される人気作だった。52年に十三世片岡仁左衛門の主演で上演した際の台本や舞台写真が松竹座に残っており、関西での歌舞伎公演ではたびたび復活候補に挙がっていた。松竹座の担当者は「今回の公演を成功させ、歌舞伎の本公演につなげられたら」と話す。

「晴の会」は松竹・上方歌舞伎塾出身の片岡松十郎、片岡千壽(せんじゅ)、千次郎を中心に2015年に結成。歌舞伎の家出身ではない若手俳優たちが主要な役どころを演じ、毎年夏に公演を続けている。1、2回目は上方落語を題材にした新作、3、4回目は鶴屋南北作の古典歌舞伎に取り組み、実力をつけてきた。5回目の今回は、初めて復活ものに挑戦。「お手本がないなか、一から芝居をつくるのは大変だが勉強になる」と千次郎。

上方歌舞伎は一時存亡が危ぶまれ、関西を拠点に活動する歌舞伎俳優は少なくなっている。上方らしい演目を継承することも課題で、今回の復活上演はその一助になる。片岡仁左衛門、片岡秀太郎が監修、上方舞の山村友五郎が演出する。

(小国由美子)

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