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「調整局面は投資の好機」 独立系VCの深謀

2019/2/26 6:30
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NIKKEI BUSINESS DAILY 日経産業新聞

独立系ベンチャーキャピタル(VC)のグローバル・ブレイン(東京・渋谷)は1月末、国内外のスタートアップ企業に投資する7号ファンドを設立した。3月までにメガバンクや事業会社から170億円を調達、年内には350億~400億円規模となる予定だ。米中貿易戦争など世界景気の不透明感が強まる中、どのように投資を進めていくのか。百合本安彦社長に聞いた。

グローバル・ブレインの百合本安彦社長

グローバル・ブレインの百合本安彦社長

――このタイミングで新ファンドを立ち上げたのはなぜですか。

「16年11月に設立した200億円規模の6号ファンドでは投資可能金額の3分の2以上に相当する約150億円の投資を実行した。毎月4~5社のペースで投資し、18年は46社に出資した。あと数カ月で資金を使い切る見通しになったため、新ファンドをつくることにした」

――これまでのファンドの運用成績は。

「18年は5号ファンドで投資していたフリーマーケットアプリのメルカリ、ネット印刷のラクスルなど10社が新規株式公開(IPO)した。メルカリは14年に投資していたが、(時価総額10億ドルを超える)ユニコーン企業に育ったことでファンドの成績も好調だった。19年も同じぐらいの数のIPOが期待できる」

「メルカリ、ラクスルを呼び水に機関投資家は投資対象としてVCへの関心を高めている。7号では年金基金の資金も獲得したい」

――世界景気は不透明感を増しています。リスクはありませんか。

「日本の市場はこの7年、右肩上がりが続いている。スタートアップの企業価値が全般的に高くなっている。特に事業会社が出資している案件は本来の価値よりも5割ほど高くなっている印象だ」

「市場が調整局面に入ると適正価格で投資しやすくなり、仕込み時とみている。今ファンドをつくることで調整局面でもスタートアップに年間100億~150億円の資金供給を続けられ、谷が深くなるのを防ぐ。世界の資金供給が細ることは当社のチャンスになる。19年も昨年(140億円)以上に投資したい」

――どのような分野に投資しますか。

「人工知能(AI)やロボットなど先端技術を使うディープテックが軸になる。フィンテックやブロックチェーン(分散型台帳)、食品や農業も有望分野だ。1月に英国に子会社を設立、ロンドンを拠点に欧州やイスラエルのスタートアップにも投資する。中国も市場調査に着手している」

――23年に運用残高5000億円の目標を打ち出しました。組織の強化をどう進めますか。

「7号ファンドができることで20年に運用残高1500億円とするめどが付いた。現在約40人の人員は1年後に60人に増やす。キャピタリストは半分ほどで、デザイナーや弁護士、弁理士などの専門家も採用する。機関投資家の資金を受け入れるには自前で管理体制を整備する必要があるためだ。23年には200人体制とし、日本発で世界で戦えるVCを実現したい」

■記者の目

機関投資家の資金が少なく、ファンドの規模が小粒。日本のベンチャーキャピタル(VC)業界が長年、抱えてきた課題だ。グローバル・ブレインの百合本社長も「日本のVCはこぢんまりとしていた」と認める。

機関投資家の資金が少なかった要因の1つが、2000年代はネットバブル崩壊や金融危機の影響もあり、VCファンドの運用成績がさえなかったことがある。しかし、12年ごろからの景気回復でスタートアップが増え、VCから調達した資金で急成長する企業が台頭。18年はメルカリやラクスルなどの大型上場もあり、運用成績が好転したVCも多かった。機関投資家もVCファンドを投資対象として検討し始めた。

ただ正念場はこれから。景気が調整局面に入れば、大企業などから資金流入が細り、「経営破綻するスタートアップが増えるかもしれない」(百合本氏)。長期の時間軸で投資する年金マネーは安定した資金源として期待できるだけに、獲得の成否は日本のスタートアップの将来を左右しそうだ。

(企業報道部 鈴木健二朗)

[日経産業新聞 2019年2月19日付]

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