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2019年10月16日(水)
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【菓子大手】乳製品やカレー、化粧品素材も展開。上海、タイに進出。

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老舗グリコ、市場創出に軸足 定番商品低迷で

2019/2/7 6:05
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江崎グリコが手軽さや健康を切り口にした新商品を相次いで投入している。乳幼児用液体ミルクにいち早く参入するほか、機能性チョコやアイスなどの製品群を拡充している。テレビCMなどの宣伝効果が薄くなり、「プリッツ」といった定番の菓子製品が低迷している。成長する上で、消費者に響く新商品をいち早く打ち出して、育成する重要性が増している。

グリコは液体ミルクで先行者メリットを狙う

グリコは液体ミルクで先行者メリットを狙う

「将来は当社の中心となる商品にしていきたい」。江崎勝久社長は6日、都内で開いた商品戦略などの説明会で、液体ミルクへの抱負を述べた。

乳幼児用ミルクは従来は国内では粉末状の製品しか認められなかったが、2018年8月に液体も可能になった。液体はお湯で薄めたり、温度調整したりする必要がない手軽さが売り。需要を見越して、グリコは厚生労働省へ認可申請前に参入を表明した。1月末に明治ホールディングスと並んで承認を受けたものの、発売時期は明治が未公表なのに対し、グリコは今春と早々に時期を定めている。

グリコが液体ミルクで他社より積極的なのは市場の先行者メリットを狙うためだ。既存の粉状ミルクではグリコの国内シェアは1割と、明治(4割)や森永乳業(2割)と開きがある。だが新市場の液体ミルクなら競争優位にたてる可能性がある。まずは病院や母親向けの講座を開いて認知度をあげるほか、育児の相談を共有するスマートフォン向けのアプリを開発し、育児世代との接点を広げる。

健康に配慮した食品の投入も急ぐ。16年に脂肪吸収を抑えるという機能性を国内で初めて表示したチョコ「LIBERA(リベラ)」、17年に低糖質アイスの「SUNAO(スナオ)」、18年には乳酸菌と食物繊維を一緒に摂取できるビスコの新商品を投入した。健康関連食品を販売促進するため、16年には専門のマーケティング事業部を立ち上げた。

背景にあるのが従来型の定番商品の伸び悩みだ。18年4~12月期の連結売上高は微減、営業利益は14%減になった。「ポッキー」や「プリッツ」といった従来型の定番商品の広告を仕掛けてきたが効果が薄れ、「売り上げが想定以上に苦戦している」(高橋真一常務執行役員)。

少子化の影響や大手小売りのプライベートブランドの台頭で、定番商品の低迷は菓子業界の共通テーマ。だが、グリコは事業領域が似ている明治と比べると売上高は3分の1の規模だ。利益率も業界で高いわけではなく、厳しい経営環境で安閑としてはいられない。ガムもロッテなどと比べシェアが限られており、18年にはガムを生産していた佐賀工場を閉鎖した。

このためグリコが成長で重視しているのが新商品を迅速に投入して、「消費者の新しい慣習をつくり、市場を自ら創設する」(高橋常務執行役員)ことだ。同社が成功事例と位置づけるのが国内大手で唯一本格的に手掛けるアーモンドミルク(アーモンドを液状にした飲料品)だ。カロリーが低く栄養価が高い点を売り物に、人気が出始めた初期段階から製品を投入。現在は国内市場で約9割のシェアを握る。

18年4~9月期に健康関連の売上高は2桁の伸びを示すなど成長の芽は出つつある。他社との競争が激しくなる中、このトレンドを加速する必要がありそうだ。

■SNS活用に注力

江崎グリコの江崎勝久社長は6日、商品戦略などに関する説明会を開いた。主なやりとりは以下の通り。

――全体の成長戦略をどう考えますか。

「『ポッキー』『ビスコ』などのパワーブランドに加え、健康機能に焦点を当てた商品に力を入れる。既存商品についても、健康という基軸の中でブランド力を強化していく。例えばビスコは(食物繊維を加えたものなど)大人向けでも販売している」

――液体ミルクはどのようにマーケティングしますか。

会見する江崎グリコの江崎勝久社長(6日、都内)

会見する江崎グリコの江崎勝久社長(6日、都内)

「(従来得意としてきた)テレビCMは既に主要な媒体としては考えていない。液体ミルクは必要としている人が(育児をする人に)限られている点もあり、より直接的にターゲットに届くような施策を打つ。病院と連携し、母親向けの指導などで使ってもらえるようにする」

――菓子など定番商品でもマーケティングに変更がありますか。

「広告宣伝費用をかける媒体ミックスが変化している。足元では交流サイト(SNS)の活用などにも注力している」

■成長分野に集中投資を 角山智信・三菱UFJモルガン・スタンレー証券シニアアナリスト

足元で業績が低迷しているのは、グリコの売上高全体の約9割を占める国内事業で強みが乏しいためだ。主力のチョコレートで多様な製品が市場に登場した影響で菓子事業が苦戦しているほか、ヨーグルトも「ビフィックス」の競争力が弱い。

こうした商品は「重点商品」として集中的に広告宣伝費をかけているものの、費用対効果が小さい。持続的な成長のためには定番製品をキャッシュカウ(現金の稼ぎ手)として、健康関連など成長が見込める分野に経営資源を集中投下しなくてはならないとみる。

(大阪経済部 渡辺夏奈)

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