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【複写機大手】国内販売力に定評。海外販路強化に注力。

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リコー、サブスクで中小狙う クラウドで最新複合機

日経産業新聞
2019/1/22 12:00
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リコーが複合機でサブスクリプション(定額制)サービスを導入する。複合機・複写機のマーケットは縮小しており、新たな切り札とする。クラウドのプラットフォームと組み合わせて、機器をその中核に位置づける。狙いは中小企業のデジタル化のサポートだ。働き方やオフィス改革といった波に乗って、新たな成長の戦略につなげる。

「企業のIT化が喫緊の課題となった今、機が熟した」。リコーの山下良則社長は8日の複合機の新製品発表会で、新機種を自信たっぷりに発表した。テレビCMに登場する女優の吉瀬美智子さんが登場。リストラ、赤字など話題が続いただけに、明るいムードが広がった。

複合機とクラウドを組み合わせ、機器を買い替えなくても最新機能を使えるようにする

複合機とクラウドを組み合わせ、機器を買い替えなくても最新機能を使えるようにする

クラウドのプラットフォームと組み合わせた「RICOH Intelligent WorkCore」を23日から提供する。機器そのものを買い替えなくても、本体の性能を最新にアップデートできる。クラウドサービスは月額で、導入企業は初期投資を抑えられる。流行の「サブスク」モデルだ。

あわせて新製品「RICOH IMC シリーズ」の7機種16モデルを投入する。新製品の価格は税別94万3000円から。操作性を高め、クラウドサービスと連携しやすい仕様にした。

月額制の追加料金を支払うことで、複合機をアップグレードできる。例えば、名刺を読み取って電子化するアプリを用意する。月額1000円(税別)。複数のアプリを組み合わせられる。アプリは83種類、今後追加していく。

複合機とつながる外部のクラウドサービスは多岐にわたる。会計では業務ソフトのオービックビジネスコンサルタント(OBC)のサービス「奉行クラウド」を使える。ペーパーレス化への対応として、「グーグルドライブ」や「ドロップボックス」ともつながる。顧客や製造の管理にも役立つ。

リコーが掲げるのが「クラウドへの招待状」。デジタル化が遅れがちな日本の中小企業をターゲットにする。人手不足もありバックオフィスの効率化を求められる。大手企業のように専門の担当者を置くわけにもいかず、IT武装が立ち遅れて廃業という事例もある。

「人員を派遣できないが、生産性を上げることを手伝える」(リコージャパンの坂主智弘社長)。オフィスで複合機が再び主役の座を取り戻すチャンスになる。

山下社長は「これからはワークプレイスサービスのリコーと呼ばれるようにしたい」と強調した。機器単体売りから脱して、サービス提供に軸足を移したい考えだ。リコーのビジネスモデルそのものを「モデルチェンジ」する。

リコーは山下社長がトップ就任した2017年4月から「過去の経営との決別」を掲げる。シェアをやみくもに追わず、利益を重視する方針をはっきりさせる。事業売却や減損処理などの構造改革を進め、17年度に1156億円の赤字だった営業損益は、今年度に850億円の黒字転換を見込む。ようやく攻めの一手を打てる転換点となる。

もっとも、リコーが挑むフィールドは多くのライバルが乱立するレッドオーシャンでもある。これまでのビジネスで顧客と築いたパイプやネットワークがある。複合機を負のレガシー(遺産)でなく、プラットフォーム(基盤)化すれば勝ち組になれるはずだ。

複合機の従量制によるクラウド戦略は、同業のライバルもサービスを打ち出す。コニカミノルタは「ワークプレイスハブ」と呼ぶ新サービスを海外で先行導入し、国内でも提供を始める。富士ゼロックスは、複合機で読み取った図面や帳票を人工知能(AI)が自動認識するサービスを手がける。

複合機業界がいかに苦境に立っているかを象徴し、各社とも焦る。調査会社、米IDCによると、17年のプリンター・複合機の出荷台数は約1億台。伸び率は0.9%にとどまる。今後もペーパーレス化もあり、需要拡大への明るさはない。印刷スピード、色合いといった技術革新では勝負できず、むしろ値下げ圧力だけが強まる。

キヤノン富士フイルムホールディングスは医療分野に参入して多角化する。

リコーは複合機に関連したビジネスの比率が全体の8割を占めて業界のなかでも高い。これまでであれば勝者であるはずが、今や重荷になりかねない。それだけに今回のサブスク化で、会社全体の路線をダイナミックに修正することが欠かせない。

各社のサービスが出そろい、本格的な競争の号砲が鳴った。複合機はレンタル、消耗品で稼ぐ、いわばサブスクモデルに近い収益モデルで築いてきた。クラウドなどに競争軸が移るなかで、ハード、サービスを含め先進性を出せるかの攻防になる。(清水孝輔)

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