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未上場企業も海外進出に意欲 「起業時から視野」半数
NEXTユニコーン調査

2018/12/24 2:00
情報元
日本経済新聞 電子版
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その他

日本経済新聞社が実施した「NEXTユニコーン調査」では未上場スタートアップ企業の旺盛な海外進出意欲が浮き彫りになった。「最初から海外展開を視野」と回答した企業が全体の50%を占め、「展開済み」とした企業も16%だった。起業の時点から海外進出を前提に事業モデルを作ることが成長に不可欠とみているようだ。

■進出先、東南アジアが首位

推計企業価値で14位だった生体認証技術開発のLiquid(リキッド、東京・千代田)は東南アジアで足場を築きつつある。指紋や静脈を使った決済サービスを提供しており、久田康弘社長は「認証技術のインフラがない新興国の方が商機がある」と話す。

フィリピンでは警察当局などと組み本人確認システムの実験を進める。インドネシアでは現地財閥のサリム・グループと合弁会社を設立。サリム傘下のコンビニエンスストアなどにキャッシュレス決済を広げる計画だ。

既に海外展開している企業に進出先を聞いたところ、東南アジアが35%と最多だった。IT(情報技術)分野を中心に欧米の大手企業が出遅れており、新興企業には比較的攻めやすい市場に映っているようだ。

製造業でも動きが出ている。超小型電動自動車開発のFOMM(川崎市)はタイに10億バーツ(約34億円)を投じて工場を設ける。2019年2月にも量産を始め、政府系の地方配電公社を通じ販売する。渋滞問題が深刻化する新興国では小回りの利く車の需要は大きく、成長の余地は大きい。

スマートフォン(スマホ)決済のオリガミ(東京・港)は9月、中国銀聯子会社の銀聯国際などから66億6000万円を調達した。銀聯国際のネットワークを活用し、19年3月までに中国や東南アジアなど750万店舗でスマホ決済を利用できるようにする計画だ。

スタートアップ先進国である米国への関心も高い。調査で今後の展開地域として北米を挙げた企業が47%と最多だった。米国での実績は認知度の向上につながり、その後の事業展開の弾みになると考えているようだ。

電動車いす開発のWHILL(横浜市)は設立翌年の13年に米国で市場調査を始め、16年に進出した。英国などでも事業を展開している。

各社の課題は海外進出後に売れる製品やサービスを継続的に生み出せるかにある。現地に通じた人材の確保や、地場企業との提携といった戦略も進めながら根を下ろしていくことが必要になる。

■出口戦略「IPOのみ」75%

「NEXTユニコーン調査」では投資回収の方法である「出口戦略」についても聞いた。新規株式公開(IPO)だけを考えている企業が75%を占める一方、M&A(合併・買収)による売却を検討する企業もある。2017年11月の前回調査で企業価値が上位だった企業からは、上場したり他社の子会社になったりといった事例も出た。各社の成長シナリオの選択肢は広がっている。

出口戦略について回答した146社のうち109社が「株式上場を考えている」とし、78社が「すでに具体的な準備に入っている」と答えた。目的は「株式市場での資金調達」が79%と最多で「知名度・信用力の向上」(67%)、「人材採用の加速」(41%)が続いた。

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