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蓄電池500台を遠隔制御 エリーパワーなどが実証試験

2018/10/11 12:16
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住宅用蓄電池スタートアップのエリーパワー(東京・品川)は11日、蓄電池を遠隔で一括制御して電力の需給調整をする実証実験を10月下旬から始めると発表した。東京電力ホールディングス(HD)や関西電力のほか9社と連携して取り組む。約500台の蓄電池の放電や蓄電を操作して、あたかも仮想の発電所のように使う。太陽光発電など再生可能エネルギーの利用拡大や、災害時の停電防止につながる。

実験では、複数の蓄電池から取り出す電気の量を微調整しながら素早く制御する技術などを検証する。期間は10月下旬から2019年2月。21年の実用化を目指す。

東電や関電の依頼にもとづいてエリーパワーがオフィスや家庭に置いた蓄電池を遠隔操作する。電力が逼迫している際は放電して電力を供給する。

電力が余っている際は蓄電する。太陽光発電などによって昼間など電力が余る時間帯に充電する。災害時には非常用電源として使える。各家庭は需要の大きい時間帯にためた電気を使うことで電気料金を抑えられる可能性がある。

国内で初めて、同じ建物内で200台の小型蓄電池を同時に制御する。大きな蓄電池を置く必要がなく、既存のビルなどでも工事なしで展開できる。

残りの300台は大和ハウス工業や三井住友ファイナンス&リースなどが運営するビルや一般家庭に設置する。合計500台の蓄電容量は1600キロワット時と、一般家庭約180世帯が1日に消費する電力に相当する。

電力の需給バランスが崩れると、停電の恐れがある。東電や関電はこれまで、予備の火力発電所などを持って電気の供給を増やすなどして需要の変化に対応していた。最大需要を減らせれば、予備の発電所への設備投資の抑制にもつながる。今回の実証実験はあたかも1つの発電所のように、蓄電池を利用する仮想発電所(VPP)の一種にあたる。

エリーパワーは将来、需給調整に協力した消費者に協力金を支払うことを視野に入れており、蓄電池の本格普及に弾みをつける考えだ。具体的な額は実証実験の結果を踏まえて詰める。

これまで蓄電池は非常用の電源としての用途が中心だった。電力需給の調整に利用できれば、新たな需要が期待できる。天候によって発電量が変動する太陽光や風力からの電力も大量に蓄電できるようになれば、再エネ普及の後押しにもなる。

普及への課題は価格だ。住宅用蓄電池は1台当たり200万円前後と高価。業界関係者には「まだ高いが、この数年で下がってきており、今後はさらに低減する」との見方もある。

エリーパワーは住宅用蓄電池大手。蓄電システムメーカーの多くは電池を外部から調達するが、電機大手の技術者らを採用し、電池を内製する体制を築き上げた。大和ハウス工業や東レ大日本印刷などの大手が株主だ。

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